JR東日本  南武線209系
 
  平成5年と9年に輸送力増強などを目的に1編成ずついれられた南武線の209系。205系が勢力を増してきたものの、僅か2本が「天下統一」を阻んでいる今日この頃、どことなく3色帯が誇らしげに見えます。
とはいえこの車輌、結構業界的にはもてはやされているようで、某鉄道アナリストさんは「4M2Tで私鉄並の加速力」と絶賛されておられましたし、某大手鉄道模型メーカーから発売された6両セットは関東地区では軒並み売り切れている状態が続いています。でも、未だにレアキャラの粋を脱していません・・・。
個人的にはもう少し頑張って仲間を増やして、混雑が年々激しくなる南武線において「脱レア」を目指して欲しいのですが…水色帯にヘッドハンティングされないよう、注意深く見守りたい所です。
(撮影・取材 JR南武線 立川/稲城長沼〜矢野口)

 

 

 


車内の様子です。どっからどう見ても209系そのものの車内です。形式名が209系である以上仕方がないのですが(^^;
なんだか当たりくじを引いた後に貰った景品のショボさにガッカリした日本の夏、○○の夏を思い浮かべるのは自分だけでしょうか。そんな彼は今日も地味なレアキャラを貫いて走ります。
4ドアロングシートは他の南武線の車輌と同じですが、車椅子スペースなどの関係で205系と座席定員が異なります。

なお、このページでは「川崎重工業」で製造された編成を中心にお送りします。この209系ではコスト削減を目標に製造会社間での細かい差を容認したため、車内にも少しずつ差があります。
南武線の209系を作ったもう一つの会社「東急車輌製造」で製造された編成についても所々、「東急車輛製造が作った〜」と紹介文の中に含めながら触れていこうと思います。なお、JR東日本が経営する新津車輌製作所が作った209系については基本的には東急の仕様に準拠していますが、南武線用の209系の中に該当車両はありません。


先に乗務員室との仕切りをご覧下さい。
中央に大き目の窓、そして乗務員扉と2枚窓がついています。103系全盛の頃はこの設備でも満足だったのですが、205系と比べるとやや物足りないのは仕方が無いところ。若干窓の位置が低い分、景色をより楽しみやすくなっています。
乗務員さんが座る画像左側には、広告枠のまわりにドアのような枠がかたどられています。これは衝突の時などに運転士が密室である乗務員室から脱出できるための仕掛けで、この壁を外して客室に出られるようになっているそうです。

そして、南武線ユーザー的には仕切りまでぐいっと伸びた吊革が非常に心強いです。


一方反対側の妻面です。妻窓も戸袋窓も無い車内は非常に簡素です。そして、薄暗いです。
薄暗いのは化粧板の色がグレーになっているからで、しつこい汚れも少しずつ目立ってきています。この薄暗さ、「事務机の中にもぐった雰囲気」なんて言葉を当てはめてみるくらい、登場したときには衝撃的なものでした。さすがにJRでも衝撃が強すぎたのか(^^; 最近の新車では幾分グレーの色あいが明るめになってきています。

ちなみにこの画像は東急車輛製造で作られた209系の車端部です。妻面広告枠の下、窪みが無いのが特徴になっています。暗さは川崎重工業とあまり変わりませんね(^^;; 貫通扉はどちらも銀色の無塗装のもの。おかげでメリハリが程よくついています。


再び川崎重工業製の209系に戻って、車椅子スペースになります。ぐっさん総出演(^^;;
グレーに囲まれたスペースで、窓の下にはヒーターらしき物体も用意されています。



さて、妻面の傍らにはこのような表記が。平成5年に作られたということで、かれこれこの車輌も10年投手。時が経つのは早い物です。で、製造した会社の名前が入っていないのですが…あのぉ・・・恥ずかしくなって逃げてしまったのでしょうか(^^;


号車は違いますが、東急車輛製造で作られた209系のステッカーにはしっかり企業名が書いてあります(^^;


床も見事なまでにグレー一色。さすがに光沢が若干でていますが、ここまで化粧板と床の色がマッチする車輌は見た事がありませんでした。あっぱれ!お見事!!これが褒め言葉かどうかは皆さんのご判断に一任します。


天井の画像は2枚掲載してみました。基本的には右の画像のように冷風の吹き出し口が中央にどかんと鎮座、その周りをグレーのパネルで固めているのですが、この車輌、実は車内の端から端までラインデリアで貫こう!という構成ではありません。ラインデリアが流行っている頃に登場しただけに、この展開は意外かもしれません・・・。
ということで、画像左のように一面パネルで覆われた重苦しい天井もあるわけですが、時折一部のパネルが微妙な振動を事細かに拾ってしまうことがあり、僅かな幅ですが震えている事があります。えぇ、恐い以外の何者でもなく…(^^; 灰色のパネルの13番が赤で始まったら、それはそれでヨーロッパに一歩近づけた!ということで嬉しいのですが・・・。


ドアにいきましょう。大きな接着窓ガラスは209系の大きな特徴でした。一時期ドア上の広告ステッカーがはみ出して、非常に汚くなっていた時期があったのですが、今はちゃんと広告の方が配慮しているようです。
そしてスマートないでたちを魅せている秘訣は左右の床から鴨居部に伸びる灰色のカバーだと思います。ちょうど金属棒などがついている部分ですね。縦に継ぎ目なく伸びる姿は地味ながら技術の進歩を伺わせるのではないかなぁ・・・と思っているのは自分だけです(^^;;

一方こちらは東急車輛製造で作られた209系の側扉。こちらは鴨居部が大きく出っ張ったスタイルになっています。ちょっと頭でっかちな印象がしますね(^^;;


そしてそのすらっと伸びたカバーに挟まれてLED表示機、路線図などが兼ね備えられた鴨居部のご登場です。
LED表示機には何も写っていませんが(^^;;1枚上の画像で「矢野口」と表示されている通り、オレンジ色で漢字、ローマ字、カタカナで駅名を表示します。たったそれだけの機能です(^^; せっかく見やすい文字なのに、損しているな〜と思ってしまいます。
非常用のドアコックは非常にシンプルな形。

少々角度が異なってしまっていますが、東急車輛製造で作られた209系の鴨居部はこのような具合。LED表示機は川崎重工業製と同じ物を使用しています。非常用のドアコックは東急車輛製造で作られた209系の方が大きく、目立つものになっています。鴨居部そのものも出っ張っていて目立っているため、余計に目立つコンビ、ここに登場しています(^^;;


ぐっさんが瞬いていますが・・・そのちょっと先の窓ガラスもぜひご覧下さい。
とにかく大きいんです、この窓ガラス。横幅は約2m、縦は約1m。この大きさ、あの景観を売りにした青梅線「四季彩」とほぼ同じ大きさです。
ところで、昼間この車輌に乗るといつもよりも景色がくら〜くみえます。そうです、このガラスは熱線吸収ガラスと呼ばれている物で、外部からの光や紫外線などを幾分遮る代わりに黒く着色されたガラスなのです。
ただ、やはりカーテンが無い分、夏は直射日光があまりに強くなるために、座っているとどうしても背中から後頭部にかけて、特に首筋のあたりにじれったさとか、暑さを感じる事があります。ちょうど真夏、まだ位置が高い太陽を背に車で走っているような感覚でしょうか。こればかりは冷房だけでは力不足です。


座席は見るからに硬そうなオーラを発しています。まずはドア〜ドア間の7人掛けと車端部の3人掛けのうち、青モケットの方になります。
バケットシートを本格的に採用しており、「姿勢のよくなるシート」として謳われたり、従来の腰掛とは一線を画した形状は大いに話題になりました・・・尤も話題になったのは京浜東北線の209系で、こちらは・・・(^^;;;
車端部には窪みが設けられています。肩から腕にかけて窮屈にならないための措置だったのですが、さすがに奥行きがあまり無いためにきちんと機能が果たせず、E231系ではとうとう省略されてしまいました。登場から10年、徐々に窪みの周り(ちょうど画像では線になって見える部分ですね・・・)のペンキがはがれつつあります。銀色が所々見え隠れしており、疲労の色が隠しきれていません。いずれ「ベリっ」とグレーの部分がはがれそうな感じがして、少し恐ろしくなってきている今日この頃です。


先頭車は車椅子スペースの関係で、車端部の3人掛けの腰掛が1箇所しか設置できません。
そこでJR東日本は考えました。「7人掛けの席にも優先席を作っちゃおう!」
・・・こうして7人掛けのうち、2人掛けのみ優先席のブロックが先頭車にできました。姉妹車輌のE217系では双方のモケットの相性が良いのですが、209系ではあまり良くなさそうです。優先席の背もたれがやたら目立っていますね。

しかしながら・・・手前2席は携帯電源OFF。あとの席は携帯電源ONおっけー。なんかこの境界線…居づらそうです。これって7人でラーメン屋におしかけて、5席しか空いていなかったような感覚ですよね・・・。うん、気まずい。


そして車端部の優先席3人掛けです。こうやってみると優先席のモケットもしっくり馴染んでいるような感じがしますよね。
さて、先ほど述べたとおり、この座席、硬いです。背もたれの出っ張りが腰にフィットしないと悲惨な事になります。。そして、座面が沈み込まない上にまっ平らなので、ピアノの椅子などで要求される「良い姿勢」乗っている時間だけ要求されます。JRの目論見どおりですが、その代償は乗客に「疲労」という形ではねかえって来てしまいます。

こちらは東急車輛製造で作られた209系の優先席。やはり妻面の窪みが無い分、先ほど以上にゆとりが感じられません。座席のデザイン自体はそのまま同じものなのですが、うーむ、なぜでしょうか…。

さて、バケットによる定員着席は確かに通勤・通学客にはありがたいです。でも、空いている時には少しぐらい寛げるような設計にしたっていいじゃないですか。この座席と「卵のパック」は案外お友達かもしれません。


ちなみにこの画像も東急車輛製造で作られた209系で撮影しましたが、川崎重工業製でも見られるかもしれません。元々青いモケットだった座席に対して、優先席の増設が行われた結果、内側と外側の2種類のモケットが海苔巻きのようにチラッと見える部分が登場しています。
餡子たっぷり葛餅・・・には見えませんよね(^^;;


さて、この座席の袖仕切りにクローズアップ。この大型袖仕切りはなかなかのスグレモノだと自分は思っています。ドアからの風除けにもなりますし、立ち客との干渉にもなります。私は座高が長いのでダメなのですが、ほどほどの方はちょっとよっかかることもできます。極稀にたてつけが悪いのか、壁と仕切りの間に髪の毛が挟まる事があるようですが(^^; 良い仕事されています。
そしてこの座席は片持ち式のシートになっていて、シートヒーターは座面にへばりつく形で設置されています。このヒーターは座席を熱することだけに夢中なので、冬になるととんでもなく足元が寒くなります。なんだか凝る所が違うような気がしますが…。

 
ちなみに消火器収納スペースの形状も2社で異なります。左の画像は東急車輛製造、右の画像は川崎重工業のもの。
スッキリした形は前者、でもはっきり目立つのは後者で、甲乙つけ難いデザインです。

尤もデザイン云々以前にこのポジション、すなわち少々客席に出っ張らせた位置に消火器収納スペースを設置した時点でそのセンスに喝を入れたくなってしまいます(^^;; このポジションで見ても足元の狭さが目に見えてわかります。

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