JR東日本  209系3100番台[71編成]
 
  元々東京臨海高速鉄道「りんかい線」で活躍していた70-000形の組み換えで余った先頭車をJRが買い取り、海から丘陵地帯へとやって来たのが209系3100番台です。今回取り上げる編成は先頭車はりんかい線からの転勤、中間車は新しく製造という面白い編成で、中間車に至っては209系最後の新増車というオマケまでついています(^^;; でも、外観画像は他の3100番台の画像を用いております…用意できなくてすみません。
オレンジと黄緑のラインも、少し困った顔に見える前面もようやく慣れました。製造当初は先頭車と中間車の艶も違ったものですが、関東平野の赤土にまみれて差はあまり見られなくなりました。今後足回りの更新が控えていることかと思いますが、その際に車内に改良が加えられるかどうかが非常に気になる所です。
(取材・撮影 JR八高線・高麗川 他)

 

 

 

車内は断り書きが無い限り、向かって左側の画像が中間車、右側の画像が先頭車です。
つまり、JR新造車とりんかい線転勤車との間で、車内構成が大きく異なるのです。
では、全景です。
 
車内全景です。いずれも4ドアロングシートですが、様々な意味で「209系」「70-000形」に慣れ親しんだ世代には大いに違和感があるのではないでしょうか。そもそも209系3100番台になってから座席モケットが鮮やかな青色に更新されています。この色がJR東日本っぽくありません。あおなみ線を見ている気分です。
袖仕切りや化粧板をはじめ随所にりんかい線時代の面影が残る先頭車に対し、中間車は209系で培った構成をそのままに、E233系を連想させる明るい車内で彩っています。

 
中間車限定の通常モケットの車端部、そして先頭車限定の乗務員室との仕切りです。仕切り自体はりんかい線時代から大きな変更は加えられていません。脱出口も含めて209系をベースに製造された事もあり、大きな変更点が加えられないままりんかい線仕様にアレンジされています。
一方、既存の209系と妻面の壁の色を大きく変えた中間車。肘よけ用の窪みも明確にとられています。貫通扉は貫通路のどちらかについており、貫通路の無い車端部は騒音が手に届くかの如く聞こえてきます。あまり気分が良いものではありません。

 
中間車の優先席は両側とも座席が展開しています。一方、先頭車は車椅子スペースを抱えているため、ドアを挟んで反対側も優先席を確保しています。この一件でモケットの変更があったのかもしれません。
先頭車の妻面はりんかい線時代の淡い木目柄を残していて、柄が無いツルンとした壁を好むJR東日本では異色の存在です。また、元々貫通扉が無かったとはいえ、無塗装のドアが続いていることに若干の違和感があります。
一方、通常仕様モケットの車端部と同じ妻面の壁が明るくなって、側壁の黄ばみ具合が一層気になる中間車の車端部、消火器が出っ張りなく収まっています。ついに209系最終増備車で出っ張りがなくなりました!感動!!
とはいえ、優先席の座面が若干張り出しているので、いざと言う時に引っかからなければ良いのですが…(^^;;


非常通報機と握り棒というシンプルな出で立ちの先頭車車椅子スペースです。りんかい線の木目柄がふんだんに楽しめるスペースでもあります。立席用に高い位置に握り棒があるのは嬉しいですが、妻面にも握り棒や腰をちょっと当てる程度のクッションがあっても良かったのではないでしょうか。
車椅子スペースの上には車両番号などが記載されたステッカーが貼られていますが、ちゃんとJR東日本になっていました(^^;

 
天井周りです。ファンデリアが所々設けられています。そのスタイルは先頭車・中間車ともに一緒で、大きな差はあまり感じませんでした。また、吊革も形状こそは優先席も含めて統一されていますが、中間車の方が線路と垂直方向の吊革が多いような気がします。うーん、気のせいなような、でも増やすなら階段の位置を考えて先頭車が良かったと喉元まで出かかっているような…複雑な気分です。

 
床です。先頭車の方が若干黄色が強いように感じますが、肉眼で見た限りごくごく普通の灰色です。むしろ中間車の補修具合の方が気になります(^^;; また、中間車のみドア前に滑り止めの加工が施されている点はちょっとズルいです。

 
ドア周りです。半自動ドアになっており、ドア周りの意匠も揃えてありますが…肝心のドアの材質で大きく差が出ております。ドアの材質って外から通過する電車を眺めるときに良く見える部分の一つなのですが…これだけ違うとビックリしてしまいます(^^;; また、窓の大きさや広告枠などは同じですが、ドアを手で開けるときの取っ手の形状が僅かに異なります。これは無塗装の方が開けやすそう…かな?

 
ドアの半自動スイッチです。車椅子スペースの脇のドアスイッチだけ注意書きのステッカーが省かれていました。内側は先頭車、中間車ともに同じ仕様ですがちょっと文字がこすれて見えにくくなっています。一方、外のドアスイッチは先頭車と中間車で大きく形状が異なります。209系3000番台でも外のスイッチには仕様の差が見られたので、きっとこれくらいの差はありなのでしょう。スイッチを押すとスピーディに開く点、届きやすい位置にスイッチがある点は素直に嬉しいです。

 
ここは差が出るかな?と思いましたが思いの外差が出ませんでした。同じ仕様のドアコックの蓋も含めて、LED表示機です。りんかい線出身の中にはLED表示機が準備工事で終わっている車両もいるようですが、全てのドアにLED表示機を備えています。
表示内容は次駅案内のみです。JR東日本のLED表示機の案内の礎がここに見事に残っています。

 
窓枠は開閉可能なものに改造されました。ただ、一部のドアは固定窓のままです。そして特筆すべきは非常用ドアコックの蓋です。窓枠と化粧板の間と言う材質の凸凹を全く気にしない位置に設置されています。りんかい線時代のトンネル対策だったのかもしれません、JR車では見かけないポジションにいます。
トンネルが無い八高線・川越線とはいえ、使うことが無いことを切に願うばかりです。

 
ドア〜ドア間の座席は7人掛けです。スタンディングポールの本数、袖仕切りの形状などは差があっても、中間車を以てして座面、背もたれの仕様をりんかい線転勤族に合わせるという粋な計らいに驚きです。尤も座り心地が良ければ手放しで喜んだところなのですが…底つき感満載、中途半端なバケットにも関わらず無理に型にはまるような座り方は同じです。
モケットに八高線らしからぬ鮮やかさを演出していますが、少数形式ということを考えるともっと材質や色で冒険しても良かったのではないでしょうか。
 
中間車のみ設置の3人掛けと先頭車のみ設置の優先席込みの7人掛けロングシートです。このモケットに対して優先席の柄が似合わないこと(^^;; 注意喚起という意味では成功です。
僅かながら妻面に窪みができている点、そして窪みの構成を妻壁とは別の材質にしている点は特筆できます。一方、優先席の下にりんかい線時代のモケットがチラッと見える点も面白いポイントになります。通常モケットよりも判別しやすいですが、だから何?と言われればそれまでです。

 
そして同じ条件でJR仕様とりんかい線仕様の座り比べが容易にできる優先席です。こちらもりんかい線時代の座席モケットがチラッと拝むことができます。窪みの形状が背もたれの角度と一致していない点はご容赦頂きたいところですが(^^; 特に混雑時や冬の時期を考えると、中間車の優先席の方が僅かながらくつろげそうな印象です。空いていれば先頭車かな…?
ま、五十歩百歩ではありますが…(^^;; 三歩進んで三歩下がる展開です。

妻面の白っぽさはこちらでご確認ください。こうやって見るとE233系を意識していたかもしれません。せっかくならもう少し試作的要素を盛り込んで頂きたかったものです。

 
袖仕切りです。先頭車の袖仕切りも捨てたものではありません。内側にモケットが張られている点は好感が持てます。また、優先席のモケットもしっかり残っています。京阪などの他私鉄の動向も含め、ぼんやりした色のモケットが流行った僅かな時期の作品だっただけに、この袖仕切りを肴に往年を偲ぶのも悪くありません。ただ、八高線を走る車両としては風除けの衝立くらいは欲しかったです。


 
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