JR東日本  武蔵野線205系5000番台
 
  武蔵野線では極めて少数派だった205系。しかし、2002年に山手線などから205系が転入し始め、僅か数年で車種統一がなされてしまいました。この時に投入された「ちょっとだけ何かが違う」205系が今回ご案内する5000番台になります。
顔はオレンジの帯になった原型の205系なのですが…よくよく聞くとVVVFインバータ制御特有の高音を唸らせながら走っているではありませんか(^^;; この5000の意味はこれまでと制御方法を変えた、という意味を込めているようです。そのため、先頭車やモーターの無い中間車は5000番台ではありませんが、今回は便宜上同一番台ということで扱おうと思います。
新感覚の205系は武蔵野線と京葉線で活躍中です。
(取材・撮影 JR東日本武蔵野線・東所沢)

 

 

 


車内全景です。通勤電車というコトバを正確に表現するとこのような空間になるのだ!というお手本のような車内です。4ドアロングシートで、8両固定編成になっています。車内は山手線など以前の路線から転入する際、少しだけ手が加えられています。なお、一部分にボカしたような表現がみられる場面がありますが、別に意図的にボカしているわけではありません(^^;;; 今回の車内のカギです。


乗務員室との仕切りです。かつてこの路線を走っていた103系では乗務員室の窓が3枚ともあるケースは希でしたが、今回は機器の小型化も進んだのでしょうか、3枚とも揃っています。
その窓には各編成ごとにJRの車両などの写真をバックに注意書きを記したステッカーが貼られていました。車種統一の流れからはあまり想像できない「個性」が感じられて、時々みつけると「オッ!」と注目していました。ただ、今回取材した車両には貼られておらず、その後剥がされてしまったのか、はたまた偶然無かっただけなのか、その真相は不明です。

 
車端部の様子です。こちらもシンプルな装いで、妻窓や戸袋窓などはありません。尚、今回の更新に合わせて車椅子スペースの設置は無かったため、車端部としてのバリエーションは優先席かどうかだけになります。今回の転入劇はほぼ全編成で車椅子スペースを整備するきっかけだったかもしれませんが・・・


天井です。ところどころラインデリアを覗くような格好で、その周りには剥き出しの蛍光灯が設けられています。注目点は吊革。山手線時代に吊革の「吊る部分」、すなわちラバー部分に広告をつけようと、コンニャクのような色をしたプラスチックを設け始めました。吊革にいつものスマートさが欠けているのはそのためで、山手線時代は広告スペースとしての役割をしっかり果たしていました。しかし、各路線に転出し始めると広告スペースとして活用されなくなり、逆にラバー部分にプラスチックが当たり、ヒビが入るようになってしまいました・・・。結果、画像左側の吊革のようにコンニャクは撤去され始め、ますます統一感のない、見苦しい様相を呈してきてしまっています。

・・・果たして、ここまでして広告を取りたかった理由って何かあるのでしょうか・・・。


床です。茶色一色、国鉄末期に流行した柄を今もそのまま使い続けています。この床に対して哀愁がどうのとか、懐かしのなんてコトバを付け加えるようになると・・・自分もいよいよ歳をとったなぁなんて自覚しなくてはいけない事態になりそうですが、まだまだそんなことはありません。


ドアです。山手線からの転入組とそれ以外の路線からの転入組でドアの窓の高さが異なっており、ちょっと昔に武蔵野線に直接新規投入された車両とはドアエンジンの関係で鴨居部の形が違います。つまりどこの出身か見分けるポイントになり、この車両は山手線からの転入組だということが伺えます。

座席にちょっとした改良を加えたことによって、ドア付近のスペースがほんの僅か狭くなりましたが、実用上は何ら問題はありません。その改良とは・・・


袖仕切りの上に半透明の風よけ板が設置されたことです。首都圏のJR線では青梅・五日市線の201系に続いて武蔵野線の205系が2例目になります。前回はほぼ一直線の板で、車端部は戸袋窓と干渉してしまうことから設けられませんでしたが、今回は袖仕切りのパイプに合わせて緩やかなカーブが描かれており、車端部も広告枠との干渉を防ぐために小さめではありますが設置されました。ちょっとした進化を感じさせると共に、風よけとしては209系などで絶賛流行中の大型の袖仕切りよりも効果はあると思われ、今後どこまで普及するかが楽しみな逸品に見えます。

 
7人掛けと3人掛けの画像をどどんと一緒に並べてみました。風よけの板の大きさが異なる様子、ややドア側に板が膨らむ様子、伝わるでしょうか・・・?
モケットはJR東日本の205系でよく見かける緑の柄。転入時にはモケットの交換が間に合わなかったためか、山手線に新規投入されてから使われていた茶色のモケットの座席も見かけましたが、程なく全車ともこの柄の座席になっています。
安定感、安心感のある座り心地は山手線時代の疲れなどを一切感じさせません。


青梅・五日市線の時には一切風よけの板が設けられなかった優先席にも今回はしっかり設置されています。個人的にはこのアクリル板に優先席のピクトグラムを転写してちょっとしたアクセントにするのはどうかなぁ・・・なんて気もしましたが、単なる視覚上の邪魔にしかなりませんね(^^;;;
相変わらずの優先席柄は山手線時代と同じ配置。この上にある吊革は広告の代わりに優先席なので携帯電話の電源を切って!という内容のステッカーを貼っていました。優先席の吊革の色を分ける方法はこのあたりの試行錯誤から登場したのかも・・・なんて思えてきます。

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