JR東日本  107系[100番台後期型]
 
  クロスシートだらけの165系の主要機器を流用し、ロングシートだらけの車両として登場した107系。日光線に投入された0番台に続き、高崎を中心とした北関東地区に100番台を投入し、現在も勢力衰えることなく栃木・群馬県内を中心に活躍しています。
当初は戸袋窓のついていた車両が投入されていたのですが、1989年頃から新たに戸袋窓を設けないまま側窓をドア〜ドア間1枚ずつ増やした車両が登場、100番台はそちらの方を見かける機会が多くなっていきました。今回は戸袋窓つきの「前期型」ではなく、戸袋窓無しの「後期型」の模様をたっぷりとお届けします。
車体はブラックフェイスの格好良いシャープなデザインですが、足回りは懐かしの抵抗制御。クモハに乗って懐かしの響きを堪能するのも悪くありません。
(取材・撮影 JR上越/吾妻線・高崎〜大前)

 

 

 

 
早速車内全景からご覧頂きます。2両編成というコンパクトな構成ですが、それぞれ種車の関係で天井など細かい部分が異なっています。このページでは2枚続けて画像が登場する時は、座席の画像を除いて

「左の画像=クモハ107形(大前・水上・小山方先頭車)」「右の画像=クハ106形(高崎方先頭車・トイレ付き)」

という形でご案内しようと思います。

基本的なスタイルは0番台や100番台の前期型、さらに色合いとしては211系や415系1500番台に通じる所があるため、ある意味見慣れた定番スタイルとしてお客さんに受け入れやすい雰囲気に仕上がっています。また、107系後期型では戸袋窓をほとんどなくし、側窓を2枚から3枚に増やしたわけですが、個人的には前期型などよりも少し明るくなったかな、という感想を持ちました。前期型などの戸袋窓とドア、側窓の位置関係があまりに独特すぎて間延びしていたせいもあるのでしょう、外観からもより締まった感じに見えます。

 
少々写り具合の関係で違った色合いに見えてしまっていますが、乗務員室との仕切りは小粒な窓がアクセントになっています。側ドアを仕切りギリギリまで寄せたのはワンマン化を考慮しているのかもしれませんが、今までそのような動きは一切ありません。
左の画像には洗濯機のような大きな箱が置かれています。何かの保安機器だと思いますが、混雑時にはちょっと厄介者になってしまいそうです。右の画像には洗濯機は見当たりませんが、仕切り扉と側ドア戸袋の上あたりに空気清浄機のような保安機器が載っています。こちらの方がスマートに収まっています。

 
車端部です。2両1編成ということで優先席やトイレなどを編成中央部分にまとめた感じになっています。左の画像はトイレのないクモハの車端部で、見事なまでに優先席を最優先に置いた格好になっています。右の画像はトイレのあるクハの車端部で、近郊形電車伝統の座席配置を107系なりにアレンジして設けられています。離れ小島のようにクロスシートが置いてあるのがその伝統の証拠でしょう。車椅子スペースの関係などでこのアレンジも最近はあまり見かけなくなりました。


トイレ周りも非常にスッキリしています。ピクトグラムを多用した効果がでています。
ちらりと吊革が写っていますが、この形状の吊革になったのは2007年頃、E233系導入に合わせて107系の吊革も優先席だけ変更になりました。まだちょっと不釣り合いな感じも否めませんが、色のみならず形で優先席の区画かどうか判断できるのは素直に良いな、と思います。

 
天井周りです。先ほどとは違う丸い吊革はすっかり馴染んでいます。
集中型クーラーを採用しているクモハの車内はスッキリとしたラインフローが特徴、分散型クーラーを搭載したクハの車内は所々吹き出し口がある格好になっています。前者は暑がりな自分にはちょっと物足りない形状で、後者はちょっと「もうすぐ車齢20歳」らしかぬ古そうな雰囲気もあり、どちらが良いかはなかなか判断できそうにありません。


床は茶色一色。この時期に作られた車両には数多く採用されていました。
ちょっとへたりはあるものの、今もその落ち着きは現役です。


ドア周りです。画像はクモハの乗務員室背後にある扉になります。右の広告部分が戸袋になるわけですが、思ったよりも間延びしていない印象が伺えます。今でこそ見慣れた戸袋窓無しの姿ですが、当時の近郊形電車ではなかなか見かけなかっただけに、珍しい感覚もあったのかもしれません。

なお、この窓配置の時のみ戸袋部分の広告枠に広告が入ります。100番台の前期型、すなわち戸袋窓が設けられた車両にも広告枠がついていましたが、なぜか縦長の広告枠でした・・・(^^;; もちろん縦長バージョンは使用されていませんでした。ところでこの広告、107系100番台後期型のみの専属契約なのでしょうか?

 
右の画像は合成画像になりますが、手動による開閉のために取っ手とご案内のプレートが各ドアについています。冬場の「ドアを手で開けて下さい」だけでなく、夏場でも交換待ちなどの際に手動開閉を行っていました。

個人的に驚いたのが下の方についている「開くドアにご注意」ステッカーです。高崎支社の115系や107系で見かけるこのステッカー、小田急の物と雰囲気がそっくりで「JRっぽさ」が全くなく、馴染むまでにかなり時間を要してしまいました(^^;; こちらもここ数年の間に貼られていった物だと思われます。


しつこいぐらいにご案内していますが、側窓は後期型一番の特徴になります。車内側はFRPなどでかたどっていない、ストンと真四角な一段下降窓です。


その下の座席です。ドア〜ドア間の12人掛けで、座面・背もたれともに4人ずつ区切りが設けられています。
0番台、あるいは100番台前期型と同じ芳蘇色のモケットで、ブリッジ式と呼ばれる座席が用いられています。
実際座ると「してやられたり」という感覚で体験できると思いますが、座面のモケットを端と端のフレームにくくりつけたような座り心地で、今や107系が一番身近かつお手軽に体験できる座席となってしまいました。つまり・・・・・・ということです。

お尻を座面の真ん中ぐらいに持っていくと座り心地が良くなります。なんともだらしがない格好ですが(^^;


クモハの車端部です。車端部のロングシートは全て優先席になっているため、4人掛けの座席もこの1種類のモケットのみになってしまっています。同じ3ドアの211系や115系の一部車両ではこの区画が5人掛けになっていただけに、こちらも間延びしていないコンパクトな空間になっています。ただ、定員着席はちょっとし難そうです。

灰皿の跡とおぼしき穴が所々に空いています。車端部にはどどんと大きな灰皿が、ドア脇にも小さな灰皿があったのでしょう。嗚呼なんと朗らかな時代よ。

 
クハの車端部はさらにコンパクトな2人掛けの優先席がロングシートで設けられています。もうこうなると灰皿を設けるようなスペースは確保できません(^^;クロスシートとの袖仕切りは横のパイプが省かれた形になっています。
周りがキツキツなトイレ脇のロングシートも含め、全ての座席に着席区分の刺繍が施されています。あまり目くじらを立てるほど大袈裟な物ではありませんが、私のように些細な凸凹で座り心地や人生に影響する人にとってはつい気になってしまいそうです。


最後にトイレ脇のクロスシートです。出入りに配慮した肘掛けとロングシートとは同じに見えない雰囲気がちょっとそそられます。ただ、この座席で「唯一のクロスシートだ!」と高崎駅の美味しい弁当を広げるのはちょっとなぁ・・・

トイレを出入りする人と視線を合わせないようにするためというとっておきの配慮が詰まったクロスシート、ロングシートの方に向けて発射する自らの視線に困りそうですが、「トイレ脇の車椅子スペース」が全盛期の昨今、この配慮は果たしていつ次の世代に受け継がれるのでしょうか・・・?

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