JR東日本  武蔵野線103系(低運転台)
 
      東京近郊で走っていた103系。活躍した路線は数え切れないくらい?ありますが、そのうち、自分がもし「顔」のバリエーションが豊富だった路線を挙げるとすれば、一つは常磐線快速、もう一つは京葉線、そしてこの武蔵野線を挙げることかと思います。
205系との置き換えが現在進行形で進む中、低運転台という比較的初期に製造されたグループも後期の高運転台車に混ざって活躍しているこの路線。今回は前者を取り上げて見たいと思います。尚、左の画像はインバータークーラー車で、清瀬駅利用者さんのオフで撮影した画像の中から引っ張り出してきたものなので、今回取材した車両とは車内外共々細部で異なることをご了承ください。

(撮影・取材:JR東日本武蔵野線・東所沢〜西国分寺)

 

 

 


先頭車の様子です。化粧板を白系のものに交換したほか、床もグレーからクリームベースにオレンジのライン(画像はちょっと茶色がかっていますが(^^;; )が引かれており、夜間やトンネルの中で感じやすい、103系独特のちょっと暗くなりがちな車内を一蹴、見事に明るい車内作りに成功しています。
4ドアロングシートの構成は変わらず。吊革の増設工事は行われていないようです。


さきほどとは反対側の妻面です。
関東のJR車では非常に珍しくなった妻窓も2枚とも健在なだけに、無塗装ステンレス、銀の貫通扉の存在が物凄く重たく、閉鎖的に感じさせます。天井とのカーブが非常に美しいですが、その天井から窓にかけて機器を収納した?!ボックスが配置されていたりしてちょっと凸凹した、言い換えればすっきりしないような雰囲気が同車の歴史の重みを感じさせてくれます。
ちなみに個人的には103系の妻部、あまりにも居心地が良すぎて好きでした(^^)


再び乗務員室側、今度は乗務員室との仕切りです。突撃しすぎて少々斜めになってしまいました。
武蔵野線に入る前までは中央部にも仕切り窓があったのですが、武蔵野線に移籍した時に保安機器の関係で真ん中の窓を埋めています。かぶりつきたい方には左右二つの窓から・・・となるのですが、どちらもちょっと小さめのサイズで、例えるならば「豚肉とニンジンの入っていないカレーまん」といった具合でしょうか。
その仕切りから最初の側扉に関しては座席を設ける事ができず、立席スペースとして戸袋窓にもバーを設置して万全の体制で機能しています。


天井をご覧頂いております。冷房機器に関連したスペースのみ1段出っ張ってしまった具合で、201系のようにほぼフラットな天井…というわけにはいかなかったようです。その出っ張ったスペースの両側に剥き出しの蛍光灯、そして車体のカーブそのままの天井が展開するのですが、空調の吸い込み口なども設けられており、それはそれは物凄く賑やかな天井となっています。ちなみにこの車輌は集中型クーラーだったのですが、JR化後登場したインバータークーラーはこれを遥かに凌ぐ賑やかさとなっておりますが、前者の方が冷房の効きが良さそうな気がします。
扇風機も準備万全。風の直撃がクーラーよりも少ない分、扇風機の方が好き!という方もいらっしゃるようです。


床です。先述の通りクリームベースのオレンジ色のフットラインと大胆な塗りわけを行っています。ツートンカラーはJR東日本ではあまり根付かなかったようで、その後もグレーや茶系統の色など1色で済ませる事が多いようです。


7人掛けの座席です。模様兼定員着席促進の「■」を数えると…きちんと7人分ありますね(^^)
背もたれの中がスカスカになっているなぁと感じたり、詰め物にへたりが来ていたりしている座席もありましたが、この辺りの整備はキチンと行われているのでしょうか、意外にも「はずれ」と思える座席に出会った事がありません。
モケットは「色がしょっちゅう変わる」事でおなじみの青ベース、そして■模様で明暗を分けたツートンカラーで、少々周りの色から見ると浮いたような印象を受けてしまいそうです。


優先席は車端部の3人掛けのうち、約半数よりもちょっと多目くらいの座席が該当します。ステッカーなどでの表示の他、グレーのチェック柄の座面に赤の斜線ツートンの背もたれの組み合わせ、いわば「優先席仕様」のモケットを採用している箇所と、ステッカーなどの表示のみにとどめて先ほどの青モケットのまま「優先席」扱いしている箇所の2種類が混在しているのが現状です。
車端部だけあって特に妻面に接している席の居住度はかなり良いと思うのですが、お若い、健康的な人間からはだんだん遠ざかっているようなゾーンと化しつつあります。
あ、このモケットに座ったら携帯電話の電源を切りましょう。それが、マナー。


ちょっと別角度から見てみました。こちらも車端部の優先席です。
あれ、背もたれと座面の間の隙間に入った、角材の色がなんか違うような・・・??
乗客から見られるようなところではないので、別にどんな色であろうと差し支えは無いのですが(^^;
そういえばこれは自分だけかもしれないのですが、どうも床から座面にかけての高さが201系などの後継車よりも気持ち高い気がするのですが、気のせいでしょうか??


最後に細かい所を少々。まずは側窓。速度が速い分窓、特に下段のバタツキが激しかった武蔵野線でもつい最近側窓の固定化が始まり、画像右側の通り、窓鍵を撤去して鉄板で塞ぐような処理を行っています。


こちらは乗務員室との仕切りです。運転機器背後の窓にはこのようなステッカー・・・というよりも紙が貼られていました。
要約すると「JR御利用有り難うございます 夜間と武蔵野線(新秋津〜府中本町)と京葉線(新木場〜東京)を走る時には遮光幕を下ろす」とのことです。京葉線の205系にも似たようなステッカーが貼られていますが、なんとなくこちらはこちらでいい味でていますよね(^^)


最後に・・・取材車輌のやはり乗務員室の仕切り付近にある機器にクローズアップ。
この中がどのようなしくみで、何が入っているかは未知数ですが・・・下の方がずり落っこちてしまっています(^^;;
なんて書いていたら、掲示板(現在はありません)の方に山手快速さんからコメントを頂戴しました。せっかくなので少しコピペで貼ってみようと思います。

「103系低運転台車の先頭車の張り出した箱はATS-P(だったと思う)のボックスと思います。1988年の東中野事故以来、急速に整備されたATS-Pですが、運転台背面部に余裕が無い車は大体が屋根部に大きくスペースをとっています。 103系のトタ所属車のクモハ103を外から見ると、左側の運行表示窓が埋まっていますよね。これもATS-Pの機器を置くために埋めた物です。」

山手快速さん、ありがとうございました。<(_ _)>
それにしても、長きに渡っての活躍でついつい錆が出てしまったのかもしれません。お疲れ様でした。
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