JR東日本  E131系600番台
 
  2022年3月、宇都宮〜黒磯間と日光線に新しい車両が走り始めました。出庫時の運用で小山〜宇都宮間も走ることがあるようですが、東北本線ローカルを乗り継いで東京方面と東北方面を行き来する方はこの車両にも一度お世話になることになります。
これまで205系4両編成が走っていたこの区間、E131系600番台は3両編成が基本になっています。また、ワンマン化も始まり心機一転…と思いきや、運用と需要が噛み合っていなかったようで…ラッシュ時を中心に乗り切れない事象が起きていると話題になったことで、「あぁ…置き換わったのかぁ…」と思う方もいらっしゃったことでしょう。
あれだけ話題になったので何か策を講じているかどうかはわかりませんが、2編成つないだ6両編成はラッシュ時を中心に見ることができます。ゆくゆくは…9両編成とか見ていたいものですが…?!
(取材・撮影 JR東北本線・宇都宮〜黒磯)

 

 

 


中間車の車内全景です。4ドアオールロングシート、白を基本に手堅くまとめている車内です。
E131系自体は他に房総地区、相模線で走っていますが、この600番台は暖色系のモケットを用いていることで他線区の車両とは異なる雰囲気を出していますし、宇都宮駅での上野方面の列車との区別もできます。JR東日本では他系列でも見られるナイスアイデアで、こちらも撮りがいが出てくるものです^^
天井の方を見てみると、早くもSustinaを導入した車内で見られるロールバーがチラッと写っています。

 
乗務員室との仕切りです。相模線に投入されたE131系500番台と同じ構成に落ち着いています。故に、中心から少し右にずれた仕切り扉ガラリの違和感も、扉右側の着色ガラスの濃さも同じです。なんだかこの配置を見ると運賃箱が出てきそうですが…運賃の車内収受は行っていません。
右の画像は2編成連結時の様子で、E721系などと同じく仕切り扉を開閉して隣の車両に移動できるようになっています。隣の車両の様子まで広く見渡せる様子はなんだか新鮮で、なんだか安心できます。

 
車端部です。3両編成中小山方先頭車にトイレ・車椅子スペースを備えています。この画像はどちらも中間車のもので、左右両側に座席があるのは小山方の車端部だけ、あとの車端部には車椅子スペースが片側に備わっています。
この中間車、黒磯方先頭車の車端部は優先席の設定がされていて、化粧板はピンク、床はピンクだったり赤だったり…となかなか派手な装いになっています。防犯カメラが妻面左上にありますが、その下、広告枠はありません。相模線のE131系500番台は両側に広告枠が設定されており、ちょっとした差になっています。広告枠が無い分、妻面の窪みを袖仕切りに合わせて大きくすることも可能だとは思いますが…これまでと同じ窪みがスタンバイしています。


トイレ・車椅子スペースがある車端部は優先席の位置をドア〜ドア間に移しています。車椅子スペースの化粧板をピンクにして、優先席と一体になっている様子が伺えます。車椅子スペースは床面にもマークが貼られており、遠くから見てわかりやすくなっています。一方で、通路と車椅子スペースの幅の取り合いが気になって、かえって遠慮してしまいそうに感じるのは私だけでしょうか…(^^;; 日光線でかつて見た「疲れたから床に座る観光客の方」がこれで理解していただけると良いものです。


トイレは車椅子対応の大きなもので、化粧板のピンクよりも若干赤みがかったピンク色で区別しています。えぇ、この区画だけでピンク色が3種類も入り乱れています…(^^;; 木目柄が氾濫すると落ち着かなくなるというのをかつて家具店で聞いたことがありますが、ここまでピンクが入り乱れると トイレが遠くから目立たなくなるのでは、と少し気になってしまいます。
ドア脇の手すりは嬉しい配慮で、その隣の広告枠は本来戸袋部分に設置されるものになります。

 
車椅子スペースです。手すりは横方向に3本、そのうち一番下の1本にはクッションが巻かれています。妻面にも寄りかかれるクッションが設置されていますが、消火器を収納している区画は短めのクッションになります。この短めのクッション、手すりなどの位置を考えると意外とタイトな幅で…(^^;; できればもう少し明確に傾斜をつけてあげると寄りかかりやすくなるかな、と思います。


天井です。思いの外中吊り広告が少なくて遠くまで見渡せてしまうのが悲しいモノですが…(^^;;
ラインフローファンを中央に、LED蛍光灯の照明を左右にそれぞれ配置し、吊革は黒いベルトが目立つものを採用しています。板状の荷棚を使用している関係で荷棚の下がどうしても暗くなりがちですが、朝日が車内に入ってくるような時間に撮ると化粧板の白さも手伝って大変明るい車内に見えます。
そして、広告の騒々しさが無い分、ロールバーをじっくり観察することができます。「お、この車両ロールバーがついているから新しい車両だね!」みたいなトークが聞こえてくることを期待していました。が、お察しのとおり…(^^;;


床です。優先席部分は赤色にした上、床にも優先席の表記が入る仕様になりました。小山方先頭車両はこれがドア〜ドア間に入るので、余計真っ赤な床が目立つものです。ドア周りは凹凸もつけて黄色、車椅子スペースはピンク、それ以外は灰色一色とわかりやすく整えています。ただ、優先席が変更になった暁には… 今後のメンテナンスも生温かく見守って行こうと思います(^^;;

 
ドア周りです。左の画像は液晶ディスプレイを鴨居部に備えたドアで、右の画像の液晶ディスプレイが無いドアと千鳥配置になっています。左の画像は黒磯駅到着後回送列車になる列車で撮影したもので、白い画面に「この電車は回送電車です。ご乗車になれません。」との表示が出ています。車内でも回送列車になることを示しているのはある意味画期的だと思いますが(^^; もう少し太字にするとか、文字を大きくした方がわかりやすいと思います(^^;
ドアそのものは白い化粧板をベースにしたもので、カクカクした大きなドア窓が特徴です。相模線のE131系500番台と比較すると戸袋への引き込まれ注意を指し示したシールが省かれています。そして、点字シールが無いのは2編成連結の列車があるからでしょうか。車両番号の活用など、なんかうまく居場所が伝わるような点字シールが貼られることを願うばかりです。

 
鴨居部です。カバーを見ると多少の出っ張りはあるものの、ラッシュ時に握れるほどの出っ張りはありません。液晶ディスプレイは千鳥配置で、路線図や次駅案内などがシンプルに表示されます。特に観光客の利用が多い日光線では強い味方になることは間違いないわけですが、せっかくなら2画面にして、片方の画面で日光や那須の魅力を伝えるのはいかがですか?


半自動ドアのボタン類です。左の画像からボタン使用時の車内、不使用時の車内、使用時の車外の順です。205系の時と比べると動作のスムーズさやドアチャイムの優しい音色にホッとするものです。また、不使用時でもボタンの周りを使用時と同じ色で縁を塗っているのはボタンの存在感を高めています。えぇ、位置や使いやすさはもっと評価されても良いはずです。


窓周りです。相変わらず隅に丸みを帯びた窓を用いており、2分割のうち大きい方の窓は開けることもできます。その分割位置に配置されている桟ですが、このE131系では白い桟を採用しています。電車でこの手の窓を見ると大体桟が黒かったので、白い桟を4ドア車で見る事自体が新鮮で、今でこそキレイな白が保てていますが、しばらく経つと、どうなることやら…。

 
座席です。ドア〜ドア間は7人掛けを主に、乗務員室の後ろには4人掛けが控えています。3両固定編成と頭の中に叩き込んでおけば椅子取りゲームで4人掛けの座席を引き当てることも多くないと思いますが、6両編成の場合編成の中間に堂々と4人掛けの座席が入るので、特に両編成の連結部分に近いドアは要注意です。
ヒーターの角度が立ち気味な片持ち式のバケットシートで、7人掛けは途中スタンションポールを2本入れています。暖色系のモケットを採用していますが、これが黒磯駅で接続するE531との見分けがなかなかつかないくらいややこしいです(^^;;; この手の形状の座席にしては硬すぎず、柔らかすぎずの座り心地で、特に座面の「それなりの」沈み込みは良い線いっているのでは…と思います。

 
優先席は車端部の3人掛けの他、7人掛けのうちの2人分が充てられることがあります。スタンションポールは3人掛けの座席にも入っています。
こちらも片持ち式のバケットシートで、E131系では優先席の表示を背もたれにも入れています。以前の優先席のモケットよりもわかりやすくなったとはいえ、ピクトグラムを入れてあげると観光客の方にもより伝わるのではないかと思います。
尤も、そんなに凝ったって見ざる聞かざる言わざるだと困ってしまいますが…。


立客との分離を意識した袖仕切りです。大型化はドアが開いている時の冷たい風の直撃を防いでくれそうな効果にも期待してしまいそうですが、欲を言えば通路方向にもう少し貼りだすと、より効果が明確になったのではないでしょうか。
それにしても…見ざる聞かざる…などと言ってしまったが故に、なんだか耳に見えて仕方がありません…。
耳のような…餃子のような…お腹が空いてきました…。
 
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