JR東日本  キハ110系「快速湯けむり号」
 
  数々の温泉を沿線に抱える陸羽東線。今はキハ110系が幅を利かせていますが、土休日には臨時列車で仙台からキハ110系の快速湯けむり号が運転されます。このコンテンツではその2両編成の車内を取り上げます。
全車指定席の快速ということもあり、盛岡から0番台が2両やってきました。最初は東北の夏祭りをイメージしたラッピングを施していましたが、いつの頃からかレトロな装いのラッピングに衣替え…。妙に今までの色がチラチラ見えているのはご愛敬ですが、なんかこう…リアルさを追求というよりも可愛くレトロな雰囲気を出す方に夢中になっているような感じがして…ごめんなさい、板チョコに見えて仕方がありません(^^;;;
キハ111-3、112-3の片運転台ユニットで、紅葉の時期にはこれに自由席車を増結することがあるようですが、基本はこの2両編成です。時々只見線など他路線を走ることもあるようで、キハ120形のツートンカラーとの増結も見てみたいものです。
(取材・撮影 JR陸羽東線・新庄 他)

 

 

 


車内全景です。リクライニングシートが並びます。元々急行陸中の車両としてデビューした2両だけに「最後の急行仕様車」というコメントもチラホラ見かけるこの車内。外観が昭和レトロを目指す物であれば、車内は平成レトロ…なんてコトバを充てるにはまだ早いと思います。奇をてらわず、淡々とリクライニングシートが並ぶその姿は現役だからこその美しささえあり、モケットの模様からも妙に落ち着くものがあります。
観光客の方にとっては少々退屈な車内かもしれませんが…私が乗った時には車内販売が回ってきていました。地元のお菓子、種類は少ないですがお酒に舌鼓…という贅沢な時間も素敵だと思います。


乗務員室との仕切りを奥に、ドアを挟んでデッキとの仕切りも備わっています。登場時点から半自動ドアを採用していることもあり、まさに急行形車両の仕切り扉のような役割を兼ねているのでしょう。少し反射が鬱陶しいこともありますが、通路側の席から前面展望もなんとかできる座席もあります。
キハ110系列で乗務員室との仕切りが全室…というのはこの0番台くらいですが、仕切り扉の形状の素朴さが登場時期を物語っているようにも感じます…(^^;

 
車端部はドアを挟んだ反対側に4人1組のクロスシートが備わっています。新庄方の車両にはその扉の手前にトイレが備わっています。貫通扉は備わっていますが、快速ゆけむり号を取材した時点では開放で固定されていました。
クロスシートがいかにもグループ利用を念頭に置いたような配置ですが、一方、両運転台車とドアの位置を合わせたかった思惑もチラッと感じます。快速ゆけむり号では2両あるクロスシート区画のうち1両は車内販売の基地として使われていました。
右の画像、照明のカバーの色が若干黄色がかっていますが…肉眼でもそのように見えました。ここで登場時期を物語られるのはちょっと寂しいものがあります…。


トイレの仕切りです。だいぶスリムな形状ですが、中は製造当初の和式から洋式に換装されています。黄色のテプラにはドアが内側に開くのでもたれかからないで…との注意書きです。全車指定席故に、快速ゆけむり号ではこのようなことは無いはずですが…(^^;
広告枠にはレトロラッピングのことが紹介されていました。


天井です。シンプルなデザインですが実は凝っていて、蛍光灯カバーは下面だけでなく側面にも回っていて、連続性のあるデザインです。座った時に光の線が真っ直ぐ奥まで連なる姿は美しいものがあります。そういえば、先に登場した両運転台車には中央部分に別に照明がありましたが、この車両ではなくなっています。


床です。薄い緑色の模様です。故に明るい車内に仕上がっていますが、そういえばこの車内、床、座席、カーテンと緑がいっぱい…。


ドア周りです。プラグドアを採用しており、戸袋窓が無い代わりに荷棚の上がやたらゴツいことになっています…(^^;;
ドア自体もなんだかゴツい印象で、ドア自体は灰色の化粧板を用いているものの、ドアの周りにはあまり普段見ない金具がコンニチハ…(^^; ステップつきのドアで、ステップの手前には滑り止めのシートが貼られています。
ちょっと不思議なのはゴミ箱の向かい側に座席背面で見かける網が設置されています。あれは一体…何か獲れるのでしょうか(殴


半自動ドアのボタンです。左から車内側のドア点灯時、車内側非点灯時、車外のトリオです。登場時から案内がやたら多くなった印象がありますが、車内側のボタンに大きな変化はありません。車外側は案内を一新し、昔のJNNニュースの提供画面のような緑色をバックに丁寧に案内しています。欲を言えば、ドアが若干手前に開くことも示してあげると良いかもしれません。


大きな固定窓はキハ110系ならでは…ですが、さすが0番台、リクライニングシートの配置に合わせた窓割に仕上がっています。窓際に物も置けるようになっていますが、飲み物はテーブルを出して置いた方が良さそうです。
その上にはパイプ形状の荷棚。その先端部分に座席番号が記されたシールが貼られています。ここの仕様も先に登場した両運転台車とは若干異なる部分で、こちらの方が若干コストカットがあったのかなぁ…と思わせる仕上げです。


ドア〜ドア間は全て2人掛けのリクライニングシートです。アイボリーの脚がキュートなニッパツの座席で、メンテナンスがマメに行われているからか、はたまた稼働があまり多くないからか、モチッとした座り心地が愉しめる逸品です。復帰時の動作も可もなく不可もなく…と感じたのは、この車両の動作よりも鈍い座席を色々と見て来たからです。何なら…一つずつ挙げてみましょうか(殴
ヘッドレストカバーに貼り替えられた背面の網、テーブルのコンディションもなかなか良好です。唯一気になるのは…足元の狭さだけかもしれません。


クロスシートも車販基地になっていない区画で撮ってみました。こちらはリクライニングシートの欠点だった足元の狭さがありません。一般仕様のキハ110形のクロスシートとは肘掛け周りの意匠が異なりますが、切り立った背もたれは一般仕様のそれ、そのまま…。そうそう、窓下の灰皿跡もポイントです。

車内販売が来る素敵な臨時快速列車、湯けむり号。ちょっと昔の急行陸中に思いを馳せ、
地酒「瞑想水」をいただきながら移動すれば、終着駅なんてあっという間…zzz...
 
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