JR東海 313系3000番台 | ||
優雅な曲線を描いた美白の顔にオレンジのライン。時として「バカ殿」だとか「その子」と称して顔面蒼白ものの悪口を叩き込まれることもありますが、気がつけばJR東海の標準車として方々で見かけるようになりました。 今回はその中でも中央線の中津川〜松本間や身延線、御殿場線でよくお目にかかる3000番台を紹介します。2両固定編成で、ワンマン設備も備えているのが大きな特徴です。車外スピーカーから発する発車メロディが印象に残っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。 (撮影・取材:身延線・甲府/西富士宮駅 中央線・塩尻駅) 画像提供(■印):TTRさん |
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■ 早速車内からみていきましょう。随分洗練された、フレッシュな空間ですね。 3ドア、セミクロスシートでドア〜ドア間は典型的な近郊型電車の配置です。 それにしても吊革の数が多いこと多いこと。車内の端から端までレールと平行方向に、一直線に並ぶ吊革には豪快さすら感じます。従来の、いわゆる「国鉄型」近郊型電車の枠を打破していますが、一歩使いやすい、混雑にも耐えうる車内に近づいた感じです。 クハにはトイレが備わっています。そのトイレ側の車端部です。 貫通扉が開いたままになっていますが、そこをバタッと閉めると座席のモケットにも通ずる、薄緑の貫通扉が現れます。 クハの車端部は左側はトイレ、右側は車椅子スペースを兼ねたクロスシートになっている一方で、クモハの方の車端部は両側とも4人掛けのロングシートになっています。クモハの方もクロスシートにすればよかったのに!なんて声が聞こえてきそうですね。 ただ、本来だったらワンマン運転時の事も考慮して逆に両方ともロングシート配置にしたかったのかもしれませんが、トイレの事を考えて今の配置に落ち着いたのかもしれませんね。 一方逆サイドの乗務員室との仕切りです。 ワンマン運転時は進行方向一番前の車輌にある仕切りの、左から2番目の窓の下から料金箱などのワンマン設備がどかっと登場します。画像は進行方向一番後ろの車輌だったので収納されている状態です。 それにしても・・・乗務員室への扉も含めて、4枚もガラスがわかれていると少々煩い感じがしますね。うーん・・・。 確かに機能的といえば機能的なのですが・・・。どうもこの画像を見てしまうとサイコロの展開図を思い出してしまいます。 ■ 乗務員室との仕切りの中央、そして上にドカンと設けられたのが料金表示機。 随分スリムで、横長ですね。それだけに表示が小さくなってしまうのは仕方が無いことなのかもしれません。画像は身延線内で撮影されたものですが、身延線の車輌は御殿場線でも使用されているため、この料金表示機も2線分記されています。 さて、今度は天井をご覧頂きます。 このあたりの設計はJR東海の他のローカル車でも見かける事が多く、また「JR東海」というブランドをイメージ付けている部分なのかもしれません。そういった点ではこの天井、かなり完成されたものだと思います。 ラインデリアを中央に配し、吊革の奥にはカバー付きの蛍光灯がしっかりと車内を照らしています。 ・・・どーでもいいのですが、「そうだ、京都へ行こう。」 上から下へと視点を移して、床はツートンになっています。 グレーを基調にして石を敷き詰めたような模様を配し、それを濃淡で色分けしている、といった具合です。 しかし画像でもチラッと見えているのですが所々ガムテープの裏のような赤い色の床を使っていることがあります。ワンマン設備を強調したいのでしょうか。自分には周りのイメージと調和し難い、悪い意味で周りの雰囲気を破壊しているように映りました。 それから・・・確かに下車時の料金収集は大事ですが、だからといって・・・白い矢印を突如登場させて誘導!とは。 ただただひたすら実用本位の床に、さしずめ運賃未納もやりにくくなったのではないでしょうか。 ドア画像を二つほど。まず左では扉まわりをご紹介。 大きく窓がとられた両開きの扉。その上部にはしっかりとLED表示機があります。 少々小ぶりながら、次駅案内・行先表示などなど十分な機能を備えています。 そしてその右隣には手動開閉の時に使う押ボタンが。なかなか優れた、わかりやすいデザインだと思います。 さて、座席へと進んでいきましょう。まずは2人掛けのロングシートから。 バケット状になってはいるものの、座面が余裕を持ってホールディングしてくれるので結構座り心地はいいです。 ただ、腰掛の位置が若干低いせいでしょうか、「足を投げ出さずにはいられない」といった感じでしたが(^^;;; 袖仕切り、そしてクロスシートの背面はなんとなく最近のOA機器のデザインに似た印象を持ちますが、背面の、肘掛けを兼ねてRをつけた窪みなど、ただただいたずらにデザインを施しただけに留まらない、機能優先のデザインになっています。このあたりはさすが!です(^^;; 一部のロングシートの袖仕切りはこのように整理券発行機と消火器箱をかねています。 なるほど、最近通勤車では何かと悩みのタネになっていると見られがちな消火器箱の処理対策に斬新なアイデアを吹き込んだわけですが、隣の整理券発行機も含めて少し地味な存在になっているのは否めません。 少し側面が白飛びしてしまいましたが(><)シルバーシートは文字通りシルバーのモケットです。 片持ち式のシートは先ほどの2人掛けの席同様の座り心地。 ただ、車端部の処理がちょっとチュウトハンパな気がするのは自分だけでしょうか。スペースが余ったからちょっとプラバンでも…なんてイメージを思わず受けてしまいました。 一方こちらは肘掛けのカーブが実に優雅な雰囲気を出しているクロスシートをご覧頂いています。 こちらもバケット形状で、背もたれと座面が分離したスタイルのシートを用いています。 モケットは先ほどのロングシート共々フレッシュグリーンといいましょうか、ミントを少し濃くした緑にチョコレート・・・ではなく黄色く細い線を入れたものになっています。 ちょっと別の角度から見てみます。 この座席の大きなインパクトが白いカバーだと思います。 JR東海のボックスシートではよく見かけるのですが、ワンランク上の雰囲気が出ますし、座席一つひとつが生き生きしてくる、そんな感じがするんですよねぇ。 座り心地は少し背もたれが切り立っているのと、窓側は肘掛けがあまり機能していなかった分、ちょっと狭苦しかったです。ただ足元は座席が全部埋まっても若干余裕があったのでラクでした。 ■ さて、先ほど車端部の画像でさらっと触れた、車椅子スペースも含んだクロスシートの方もビビッと一撃。 手前の1人掛けの席の隣に車椅子のスペースが設けられている格好で、一人掛けの席の方の肘掛けが跳ね上がったり、座面横に取っ手があったりして、隔離されたスペースとして扱われていないのは大きいポイントですね(^^) ところで・・・一人掛けの座席の肘掛け、随分豪華に見えませんか(^^;; ちなみに車端部の窓のみ開閉できます。上の窓が、下辺を軸にパカッと内側に折れる構造です。 ■ 最後に運転台を。ワンハンドルで、貫通構造になっている分コンパクトな仕上がりです。 速度計の右にはモニターがどかんと置いてあり、ダークグレーのフレームと共に一昔前のIBM、といった雰囲気ですね(^^;; |
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