JR東海  117系
 
  京阪神地区の新快速用として名高い117系ですが、名古屋地区にも1982年に投入されています。今回は名古屋地区の117系にスポットを当ててみようと思います。
2ドアですごく落ち着いた外観は117系ならではの雰囲気で現在もその姿を保っていますが、JR化後に塗装が2度変わり、現在は白地にオレンジ色の帯一本という、登場時を彷彿とさせるようなシンプルな外観になっています。しかし、性能は313系や311系などに一歩及ばず現在は新快速運用からはほぼ撤退、ラッシュ時の名古屋地区快速運用などが中心になってしまい、昼間はあまり稼動していません・・・。個人的にはどこか勿体無さを感じますが、ラッシュ時に見られる2編成繋いだ姿などは見ていて圧巻、見せ場はまだまだ健在です。
(取材・撮影 JR東海道本線/大垣)

 

 

 


車内全景です。こちらは床がベージュの車内、2ドアオールクロスシートになります。なお、車両によっては車端部にロングシートが設置されている場合もあります。
吊革や二段窓が少しうるさいとはいえ、この落ち着いた雰囲気、丁寧な作りこみにまずは手放しで感動です。乗車券だけで乗れる列車に対してここまでやるか!と。JR東海が作った新快速車はグレーや青などをベースにしている分、少し新鮮な感覚もあります。

ちなみにこの車内は大垣駅にて出庫してすぐの運用(確か米原行き一番列車)を撮影したもので、4人1組のボックスシートのような組み合わせで座席がセットされています。いやぁ素で眠かったぁ(ー。ー)じゃなくって(^^;一方の向きに背もたれを揃えることも、このようにボックスのように組み合わせることも可能なのが転換クロスの利点、微妙に生かされています。

 
車両によっては灰色の床の車両もあり、左の画像のような全景になります。
ちょっと暗い印象が先行してしまいますが、逆に車端部の木目調や座席の茶が引き立って見えるような気もします。個人的には右の画像になるベージュの床の車内のほうがバランスが取れている分お気に入りですね。


乗務員室との仕切りも車端部同様木目調で占めています。なかなか慣れない色かもしれませんが、落ち着いた車内作りに一役買っていることは確実です。「柄モノ」なので表情も出ています。乗務員室への窓は小さいものがポツポツポツと3枚。クロスシート故に大きな窓が設けられないという事情はわかっていても、乗務員室への扉の左側にある窓の小ささは何か「訳アリ」の予感・・・。

ちょこんとしたところにある温度計も木のベースがついた本格派。うーん、一味違う。

 
逆サイド、車端部の様子です。左の画像が中間車の車端部、右の画像が先頭車の車端部です。違いはトイレの有無。しかしながらトイレの壁も木目調だからでしょうか、「トイレがある!」という圧迫感があまり感じられません。扉も木目調で統一されてはいるものの、少し無骨な作りは「あ、国鉄っぽいな」というムードも感じられます。
両端に固定式のクロスシートが設けられているため、車端部は便所の有無や乗務員室の有無に関係なく4人がけのボックスが左右1組ずつできる構成になっています。


車端部には欠かせない物をまとめてみました(^^;; 白地の「禁煙」ステッカーも見逃せませんが、やはり温度計の存在感が気になります。なぜ本格派の温度計を投入したのか、その心は・・・あ、だめですよ、財政難の煽りなんて考えちゃ(^^;;;


天井をご覧頂きます。この天井のシンプルさはなんと某特急形と同一仕様。関西における阪急などの私鉄、或いは名鉄電車に勝るためのこの装備は「赤字覚悟」とか「店の威信を賭けて」なんて言葉が似合いそうな大出血サービス。このシンプルさに吊革なんて物はもはや邪道なのかもしれませんが、ラッシュ時の投入が多いこの車両、きっと「つかまる所が少ない…」と思った方もいらっしゃるかと思いますが、座席脇の取っ手がもう少し大きいと見栄えをあまり損ねずに使い勝手が少し良くなったかもしれません。


床はベージュ一色。先ほどご覧頂きましたが灰色の床の車内もあります。
このベージュがこげ茶の座席とキレイに合っています。


ドア周りです。国鉄末期の車両だけに、ドア窓の処理も201系のような落ち着いたものになっています。そればかりかドアには化粧板が貼られ、銀色の露出を極力防ごうという工夫も見られます。なお、京阪神地区の117系は半自動ドアらしいですが、名古屋地区の117系はそれが省略されています。

そしてこの鴨居部も117系の魅力の一つではないかと思います。
天井部分からドア部分までFRPによるパーツを用いています。115系などの化粧板方式では生じてしまうビスや金具などの銀色を極力室内に露出させないように別の素材を引っ張ってきて、より一体的に、スマートに魅せる工夫をしています。
ちなみに数年後登場する211系では半自動ドアでありながらこの出っ張りが解消されています。117系もあともう少し登場が遅かったら・・・・・・(^^;


側窓は0番台なので戸袋窓を除いて2段窓。ただ下段は開かないように加工されています。
窓枠の下の部分には5cmほどのテーブルのような部分があり、ペットボトルくらいの大きさであればギリギリ置く事ができます。

もうここまでくると「最高傑作を目指した現場の意気揚々とした雰囲気」が伝わるのか「やけくそ」が伝わるのか、はたまた「仕方が無く節約」が伝わるのかはわかりませんが、座席プレートもなかなかイカツい物が設置されています。網棚の先端に設置されていますが、ドアとは逆に銀の質感をうまく利用しています。


さて、ここからは怒涛の座席ゾーンに突入。まずはドア〜ドア間や中間車などの車端部などで使われている転換クロスシートから。ドア〜ドア間は一番端の席を除いて、中間車などの車端部では画像のように3列中真ん中の列で使用されています。
肘掛は通路側はしっかり立客と分離できるデザインの物を、窓側にも簡素ながらしっかりと備わっています。また、これはJR東海標準という感じもしますがヘッドレストに相当する部分にビニールのカバーが掛けられています。


別角度から。ちょっと小さめの取っ手やこげ茶のモケット、カバーの広告枠も要チェックです。
座り心地は少し座面の着座ポイントが曖昧ですがなかなか良好。多少雰囲気に押されている面もありますが(^^;;


ドアや車端部付近に設けられた席は背もたれが転換しません。いわば普通の固定クロスシート。ここも背もたれが転換してしまうと壁や乗り降りする人の動線ともろにぶつかってしまう為で、4人1組のボックスが車内に数組出来てしまう要因になっています。ここを転換式にするためには左右両面に足が置けるスペースと衝立が必要で、JR化後名古屋地区では213系5000番台でこれらの設備を搭載しています。そして、名古屋地区の新快速でも4人1組のボックス席の解消が図られることになりました。その主は313系。転換クロスを名古屋地区の国鉄に華々しくデビューさせた117系が登場してから、実に24年目の出来事です。これが快挙となるか、はたまた・・・その結果は2006年10月のダイヤ改正で。


あ、べ別にJR東海の回し者ではありませんよ(^^;;;先ほどはドア付近の固定クロスシートを、そして今は車端部のクロスシートをご覧頂いています。座面はしっかり窓際まであり、窓側の肘掛は壁面のみに固定という形状になっています。背もたれの転換装置が無い分実にドッシリとしています。
ちなみにドア付近の固定クロスシートと車端部(貫通路や便所に近い部分)の固定クロスシートは幾分差があり、座席幅そのものが違うほか(車端部の方が若干短い)車端部には座面下のヒーターの出っ張りが無かったり、取っ手が無かったりします。通路の確保を最優先に考えたことになります。


車端部は車端部でもこちら、乗務員室背後のクロスシートは床下のヒーターが伸びた座席を使用しています。その分乗務員室への扉が狭められています。というカラクリです(^^;
しかしながらこの部分だけ切り取ると再放送もののドラマに出てきそうな応接間っぽい雰囲気が・・・(^^;;;


優先席はこの通りモケットやヘッドレストカバーでの表現は行っておらず、その全てをステッカーに託しています。
周りの雰囲気を損ねない設定に感謝。でもこれで徹底できているのかというのは・・・あ、余計な事言っちゃった(^^;;;


それにしても名車がフル活用されていない現状を見るとちょっと勿体無いな、と思います。
213系共々、使えそうな路線はまだあると思うのですが・・・今くらいの遭遇率&運用がちょうどいいのかな?
 
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