伊勢鉄道  イセV形
 
  平成15年に走り始めた伊勢鉄道の線内区間の輸送を担うイセV形です。従って四日市駅、津駅ともに切欠きホームに停車します。先代と比べて車体自体が大きくなった印象が強いですが、私としては側面の思い切りの良い窓配置が存在感をより際立たせているように感じます。全部で4両が在籍していて、基本は1両編成での運転になります。
ライト周りは他社でも似たような配置を見かけることがありますが、さすがにブラックフェイスならぬブルーフェイスはこの系列独特の意匠で、さらにステンレスボディもこの手のディーゼルカーでは珍しい存在です。伊勢鉄道線を疾走する「快速みえ」に見栄を張ろうとしているような、同化しようとしているような… ローカル列車らしく?!伊勢鉄道線内で快速みえの待避を行う列車も設定されています。
(取材・撮影 伊勢鉄道伊勢線他・津〜四日市)

 

 

 


車内全景です。2ドアでセミクロスシート配置、トイレはついていません。
側窓の割り切りからは想像できないくらい窓配置と座席配置が合っています。新造車両なので当然と言えばそれまでですが(^^;; 画像では座席から床にかけて若干暗めに映ると思いますが、実際乗ってみると画像ほど暗い印象はありません。ただ、長期での使用を想定してか、飽きのこない色づかいは外観の鮮やかさからは想像さえつきません。

 
半室構造の乗務員室です。左の画像は津方、右の画像は四日市方の様子で、四日市方乗務員室のそばには車椅子スペースも備わっています。運賃表示機がチラッと見えますが座ってしまうとあまり良く見えません。整理券発行機、運賃箱も乗務員室のすぐ隣に置いて随分小さくまとまってしまったスペースになってしまっています。
助手席側では前面展望も立ち見で楽しめます。複線、単線、JR乗り入れが入り混じる伊勢鉄道線、実は前面展望もなかなか愉快なモノです。そうそう、河原田のホームが高台にあるのはビックリしました。


車椅子スペースです。握り棒と渡り板、非常通報機が常設されていますが、握り棒の張り出しが小さい上に渡り板の張り出しが大きいため、実際車椅子で乗車する方が掴みやすいかどうかは疑問です。また、この区画には窓がありません。車椅子の向きや混雑状況によっては若干居心地が悪くなることも予想されます。窓が少ない分コストダウンにはつながっているんですけど…ねぇ…。


フラットな天井です。ロングシート部分に吊革が備わっています。蛍光灯は必要最低限の配置で、冷房の吹き出し口もあまり目立ちません。このあたりの進化は素直に評価できる項目で、コストダウンを念頭に置いた車内であってもフラットでかなりの車内高を確保できます。


床は茶色一色。ここにこだわりを持つ必要は全くありません。

 
ドア周りです。片開き扉の無塗装で、開閉はゆっくりと。ドアが開いているときにはドア上の蛍光灯も点灯します。この手の車両としては珍しく車内側にステップが一切ありません。これは車椅子利用者やお年寄りに嬉しいハナシで、ドア周りの手すりも必要以上につけなくても良いメリットがあります。また、この手の車両にありがちな「人が通るとブザーが鳴る赤外線センサー」が見当たりません。もちろんあんなもの五月蝿いだけなので無い方がずっとマシです。


このあたりは快速みえを意識したのかもしれません、固定窓には横引きカーテンが常備されています。高架線が多いので日頃から使用頻度は高いと思われますが、しっかり折り目のついたカーテンは見ていて背筋が伸びそうです。
連続窓風の処理は窓自体が住宅の窓のように左右に開くわけではありません。


座席です。まずは津方の6人掛けロングシートからです。左右両側とも6人掛けで展開されています。
バケット形状を若干意識したスタイルは片持ち式です。バスでも用いられている個別のヒーターを備えているため、ダクトと吹き出し口が見えていますが座席とは一体にはなっていません。コストを意識するとこのような形式のヒーターにせざるを得ないのかもしれません、だとしたら袖仕切りは床から壁で外気と遮断して欲しかったところです。

 
四日市方のロングシートは7人掛けと9人掛けで構成されています。排気ダクトの関係で左右で着席人数が異なります。この車両では特に優先座席の指定がないため、モケットはこの1種類のみで、仕様も基本的にはどの位置も同じです。
座面と背もたれが垂直で、あまり沈み込みがなく、座面への奥行きも短め。短距離利用を想定した格好ですが、確かに乗り通しよりも数駅で乗って降りてのお客さんの方が多い伊勢鉄道には向いている座席だと思います。

 
カーテンの汚れが気になってしまった固定クロスシートです。こちらも新潟トランシスでは良く見る形状のクロスシートで、この形式では十分なシートピッチが確保されていて、座席下のダクトの張り出しが少ない分足元で困ることはありません。ただ、バケット形状がやや強い印象の座面の奥行きはやはり短めで、シートピッチを座面の長さで確保しているとも受け取られかねない座席になってしまっています。
細かいことを言うと、肘掛の張り出しの高さが低く抑えられています。張り出しが高くてエッジがカクカクしていると使いにくい印象を持つものですが、この高さと丸みの肘掛なら使いやすそうです。あとは窓側にも肘掛けをぜひ☆


さて、この形式の問題点はこのスイッチ。ドア周りの画像にもバッチリ黒い四角のスイッチが写っていますが、狙ったかのように半自動ドアのスイッチと間違えそうな位置にブザーのボタンがあります。
伊勢鉄道沿線が半自動ドアの文化が無い地域かもしれませんが、子供が押しにくい高い位置に設置したり、形状に変化を持たせるなど押し間違えない配慮が必要だったのではないでしょうか。


整然と並ぶパンフレット類。「実はそれ、全部三重なんです!」なんて見栄を張っている脇にある時刻表、自社の時刻表なのに自社の車両が一切登場していない表紙がせつなさ満点です。
 
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