伊賀鉄道  200系
 
  できればもう少しコッテリした装飾を盛り込んでデコトラ顔負けの外観にして欲しかったのですが…(^^;; 伊賀鉄道の主力として平成21年から走っている200系で、今回はこちらの忍者ピンクラッピング車両の車内を取り上げます。
忍者列車自体は先代の860系でも実施されていましたが、今回もほぼ同じデザインで走っています。車体が角ばったせいか駄菓子の箱パッケージのような余白が生じてしまっている点はご愛敬です。私的には目からビームとかやって欲しいのですが…(^^;;
ワンマン運転が主体ということもあり基本的に中扉は使わないようで、無人駅は進行方向前の車両のみドアが開きます。
他路線への乗り入れは無く、ひたすら伊賀鉄道内を行ったり来たりです。
(取材・撮影 伊賀鉄道伊賀線・上野市〜伊賀上野)

 

 

 


車内全景です。オレンジ系の色味が強い蛍光灯を用いているため、電球色に灯された車内が新鮮です。
伊賀鉄道の200系は編成によって雰囲気がだいぶ異なり、座席違い、木質系改造、赤モケットなどのバリエーションを確認しています。今回はピンク忍者(言う度についつい勘違いしそうになる…(殴))の車内ですが、東急時代のものをうまく活用しながらあまりお金をかけずにオリジナル要素を引き出しています。
画像は伊賀上野方車両を乗務員室側から編成中央に向かって撮影したもので、ドア〜ドア間4か所のうち1か所が固定クロスシートを備えている点は隣の車両も同じです。

 
乗務員室との仕切りです。網棚の上にご乗車のお客様には後でC寝台料金でも頂きたいものです(^^;;
窓上や妻面等、適宜カッティングシートで木目の雰囲気をうまく出していて、この仕切りが一番わかりやすくなっています。それを除けばシンプルな仕切りで、中央に貫通扉を設けてワンマン機器はその前に…といった格好です。運賃箱は進行方向関係なく固定されています。左の画像、伊賀神戸方先頭車にはゴミ箱が備わっている点にも注目です。

 
車端部です。右の画像、伊賀上野方車両には車椅子スペースが備わっています。左の画像の伊賀神戸方車両には貫通扉があります。ワンマン運転故に車内の通り抜けはそれなりにあるだけに、貫通扉の握り棒はもう少し大きい方が握りやすそうです。
優先席の吊革は東急時代からそのまま使っていますが、優先席のステッカーは伊賀鉄道に来てから「優先座席」のものに変更されています。それでもモケットを変えないのは東急の頃を見ているかのようです。


車椅子スペースです。握り棒がある程度で単なるスペースに留まってしまっている点が残念で、元々座席があった区画かもしれません。カッティングシートはそのため…と思うとなるほど納得です。
車椅子ピクトグラムの右隣、ベビーカーのピクトグラムが青白反転になっているのは工夫しての上でしょうか?あまり見かけませんが、かえって目立っているように見えます。なお、ドアコック上の×印は…模様です(^^;;


ラインデリアがついた天井…を低そうなあなたに目がどうしても行ってしまいますが…(^^;; 吊革はクロスシートの上には設けられていません。ドア周りにも設けられていないので、東急時代同様必要最低限といったところでしょう。
暖色系の蛍光灯は見ていて心が和やかになりますが、接続しているJRや近鉄の通勤車では使っていない以上、なかなかこの色味に慣れるのに抵抗を覚える方もいらっしゃるかもしれません。LEDの普及で調光も簡単にできるようになる近い将来、単なる通勤車を暖色系の灯りで照らした先駆けとしてクローズアップされるかどうかが楽しみです。


石畳をイメージしたカッティングシートを貼った床です。が…床はどうしても劣化が激しくなってしまうので、正直剥がれた跡と思しき部分やプリント柄が見えにくくなってしまっていて、現状ちょっとアイデア倒れの様相を呈してしまっています…。石畳調の床と言えば阪急が良い例なので、ぜひ視察に行かれることをお奨めします(^^;;

 
ドア周りです。クロスシート脇のドアと乗務員室後ろのドアを撮影しました。ドアまでラッピングするとは正直驚きましたが、シルエットクイズの難易度が高く、We will rock youの足踏みをする若者にも見えて仕方がありません(^^;; 無塗装のステンレス扉も黄色いテープを貼ってゆびづめの注意喚起を行っています。中扉には進入禁止のマークを貼っています(^^;;
ドア自体は東急時代と大差ありません。クロスシートの衝立前にスペースが若干あり、寄りかかる事もできそうですが、そこまでの配慮はさすがになされていません。


窓周りはクロスシート部分から見ていきます。網棚も撤去されている点がポイントで、大きな荷物がある場合はロングシート上の網棚を使うことになります。窓と座席のピッチがあっていない事は改造車故にやむを得ないとしても、窓下のロングシートがあった部分もキレイになっています。ここまでしてクロスシートを導入した伊賀鉄道はなかなかやるなぁ…と思います。

 
東急の頃とあまり変わらないドア〜ドア間のロングシートです。
長いロングシートの間にひじ掛けを入れている点は譲渡後しっかり生きてくると思いますが、硬めの全然沈まない座面はなんとかならないものでしょうか… 3人掛けのものが3連続き、モケットはオレンジと茶色を交互に配置しています。シンプルで暖色系の照明にも良く合いますが、モケットでさらに遊ぶことも可能で、今後の展開にちょこっと期待したいところです。さすがに、座ると網棚から手裏剣が…はご勘弁いただきたいですが(^^;;

 
車端部は4人掛けになりますが、モケットに残った跡を察するに3人掛けとして利用されることも多いようです。妻面にもひじ掛けが欲しいくらいなのですが、その前に利用客が率先して左右のゆとりを作る有様です。
木目調のカッティングシートを用いてお洒落にデコレーションしていますが、周りの枠を別パーツで覆っており、剥がされにくくしています。いたずらされがちな部分をしっかり手を入れている点はお見事です。そして、その枠に髪の毛が挟まることはきっと無いと思いたい今日この頃です。


袖仕切りです。ここもカッティングシートでデコレーションすると見栄えがだいぶ変わってくるのですが、そこまではやらないようです。私的にはひじ掛けを木で作ってちょこっと載せると材質も楽しめて寛げると思うのですが…如何ですか?


そしてお楽しみのクロスシートです。この編成では京阪9000のロングシート化の際に余ったクロスシートを用いています。ドア〜ドア間4列で、どちらの車両も貫通路から乗務員室への一方方向の固定クロスシート、つまり後ろの車両は進行方向反対側を向いたままになります。また、2両とも進行方向右もしくは左側に配置が固定されているのも面白い特徴です。何か配管などの制約でもあるのでしょうか?
衝立がありますがそびえたつ壁です。クロスシート上に吊革が無い分ここに握り棒があっても良いような気がしますが、ロングシート側で十分対応できると判断したのでしょう。


やや小ぶりなクロスシートです。スタイルは京阪時代そのままで、膝をカーブを描いて見事にホールドしてくれる座面が私のお気に入りです。腰回りのサポートもなかなか良好で、スタイルのエロ格好良さを一人絶賛したい座席です。
座席幅や足元の関係もあってセッティングこそ短距離向けですが、身体をはね返すようなロングシートに比べればこちらの方が居心地良く移動できます。
惜しむべきはモケットの色。なぜスポーティなスタイルに対して、恰幅良く見えるその色をですね…(涙
あと、このスタイルを維持するのはなかなか大変だと思います。私も人の事を言えた身ではありませんが(^^;;


数は僅かですが、エクネス社のマークが貼られたフレームも残っています。
 
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