広島電鉄  1900形
 
  広島電鉄といえば他の都市で廃止になった路面電車を集めて…なんてハナシはもうとっくに過去のもの、今はもうお洒落な超低床車が行き交うシーンに胸が熱くなるモノです。それでも、時折見かけるちょっとくたびれた車体に「かも川」「平安」「舞妓」…などと愛称が書かれていると、京都とは一体何のご縁で姉妹都市になったのだろう…?!と思わずにはいられません(^^;;
1900形は元々京都の街中で走っていた車両で、市電の廃止にともない、1977年から78年にかけて15両が広島にやって来ました。2024年6月の時点で15両全車が健在(!)で、データイムもやって来るくらい使い勝手の良い車両とのこと。気が付けば京都よりも広島で走っている期間の方が長くなっていますが…2024年、2両が廃車になることが公表されました。今後、徐々に置き換えが始まるものと思われますが…新しい広島駅に入線する姿はぜひ見たいものです。
(取材・撮影  広島電鉄宇品線・広島港 他)

 

 

 


車内全景です。前中扉2ドアでロングシートの車内です。一説によるとこのドア配置やドアの幅が「使い勝手の良い部分」の一つであったとされていますが、きっと乗客には気が付かない、乗務員視点での気づきなのでしょう。
広島電鉄移籍後は車掌用の小窓を増設し、早い段階で冷房装置を備えたことから、現行の姿が最も印象に残っているのでは、と思います。他都市から移籍した車両としては珍しく小さな改良を施されたところもありますが、それはまた後ほど。この手の車両だと床や座席がくたびれていることが多く見られますが、そのような様子は一切なく、気分の良い空間に仕上がっています。

 
乗務員室との仕切りです。左の画像は広島港方、右の画像は広島駅方の仕切りですが、両方向で大きな違いは見られません。強いて言えば左の画像の運賃箱の傾きが気になりますが、その日のセッティング具合によるところかと思われます(^^;; 取材は2021年、新型コロナウイルス感染症の観点で透明の仕切りが増設されています。
仕切りの右側には助士席が見えます。700形以降の軽快電車では仕切りの右側もある程度仕切られていて、特に正面の窓の下がどのようになっているかは近づかないと伺い知ることができません。逆に、これだけオープンな仕切りの中、朝晩暗い運転も担っていただけに、窓に反射する明かりが気になって軽快電車とは違う運転のしにくさがあったのでは…と思います。安全運転、お疲れ様です。


そんな仕切りの右上には、細やかながら京都市電からやってきたことを紹介する銘板が。


天井です。広島電鉄の他の車両同様、吊革は3列の構成で展開しています。また、中吊り広告もあり、中央には広く冷房のダクトが通っています。左右の吊革の支持棒は細いAを逆にしたような形状で、極めてシンプルです。この部分、他の広島電鉄の車両ではあまりみられない形状で、過去取材した形式のファイルを見ても一致するものとは出会いませんでしたが、実際のところどうなのでしょうか。「みんなきんさい広電チャンネル」さんで比較特集はいかがでしょうか…(^^;;


床です。いわゆる板張りの床からリノリウムに貼り替えています。オールドファンにはちょっとつまらないかもしれませんが、より実用的な床に仕上がっています。

 
ドア周りです。2000年頃アルミの扉に置き換えたとのことですが、その姿は入口、出口で大きく異なります。窓の形状や大きさ、窓の下の意匠も異なり、特に入口の窓の丸みを帯びたスタイルは周りの雰囲気とは一線を画しています。尤も、入口窓の大きさは車両によって異なるようで、画像は小さい窓のバージョンになります…(^^;;

 
入口のステップです。左は2021年の様子、右は2017年に撮影した時のものです。同じ車両での比較ではありませんが、2017年に撮影した車両には転倒防止のステッカーが貼られています。確かに文字が書かれていれば注目しそうですが、乗車後の案内よりも段差に注意するような案内の方が合っていたようにも感じます。踏み台は左側にスタンバイ。

 
車掌用に増設した小窓の様子です。左の画像は2021年、右の画像は2017年です。ドア窓の大きさも気になりますが、注目したいのが小窓のルーバーです。
新型コロナウイルス感染症対策の一環で、広島電鉄がルーバーの設置を行うことになりました。軽快電車以降の車両が選定される中、他都市から移籍した車両の中では唯一、この1900形に施工されることが発表されました。それだけ、昼夜問わず活躍していることや、ある程度まとまった数が存在していることが伺えるもので、世間ではあまり大きい関心事にはなりませんでしたが、私の中ではビックリしたとさ…(^^;;


側窓です。二段窓で、下段が開くようになっています。また、窓の外には保護棒も見えます。この保護棒にぶら下がるような格好で愛称板や行先のサボが設置されています。

 
座席は2種類、ドア〜ドア間のものと、ドア〜乗務員室のものです。どちらも蘇芳色のモケットのロングシートで、背もたれが薄く、座面にバネが入った、昔ながらの座り心地が堪能できる仕様になっています。座席ところどころにある出っ張りは暖房装置かと思われます。左の画像、ドアエンジンのある部分の蹴込み板は塞がっていますが、狭い車内、ほどよく暖かかった印象です。
袖仕切りは丸みを帯びた形状のものを備えており、こちらもあまりくたびれた様子はありません。ただ、出口に近い袖仕切りは乗車時のPASPY読み取り機を設置したため、直線の形状のものに交換されています。PASPYに代わる新しいサービスでどのような機械が設置されるかはわかりませんが、この形状も、思い出の一つになるかもしれません。
 
ひとつ前に戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送