広島電鉄  1000形
 
  平成25年に鮮烈デビュー、以後広島電鉄の市内線の主力としてじわじわ増備中です。3連接車体で進行方向左側は前と真ん中の車両にドアがついています。宮島線直通車両よりも車体長が短く、ドア数も少ないので運転手だけのワンマン運転が可能な車両になっています。色・デザインとも初々しい感じが全面に出た格好で、他のノンステップ車でもなかなか見ない顔はどこか昆虫のような可愛さもあります(^^;;
愛称はGREEN MOVER LEXで、前面や側面にこれまたちょっとお洒落なロゴが散りばめられています。広島港や広電西広島のような屋根の高い駅で写真を撮るとちょっとした近未来のような雰囲気を味わえますが、間違いなくこれが今の広島の路面電車です。
先行するGreen mover maxのようにカープ電車やサンフレッチェ電車などが出る日が待ち遠しい今日この頃です。
(取材・撮影 広島電鉄宇品線他・広島港〜広電西広島)

 

 

 

 
車内全景です。左の画像が中間車の全景を手前に撮影、右の画像は先頭車の全景を貫通路から撮影したものです。先頭車は両側とも同じ構成でクロスシート主体、中間車は車輪を設けずロングシート主体の車内、車椅子スペースもこちらに設けています。
貫通路も含めて広い車内で、見通しもさることながら縦方向にも広い空間が構成されているのが特徴で、中間車の中吊り広告もこのとおり余裕を感じられます。
緑を主に黄色の握り棒が目立つ、明るい車内です。この黄色の鮮やかさが良いんです。

 
車端部です。左の画像が先頭車から中間車への貫通路、右の画像が逆から見た図です。ここも握りやすい大きな握り棒や先頭車向けにLED表示器を設けたりとそれとなく凝った作りになっています。幌に触らないような柵は特段ありませんが、立ち止まり自体がない空間として認知されてきている表れかもしれません。

LED表示器です。よりによって土橋…市民球場のスコアボードではありません。その上には空調用のダクトが設けられていますが、あまり物々しい雰囲気は感じません。
1行の小さなLED表示器はあくまでも補助案内用、先頭車であれば後ろを振り向くと大きな液晶ディスプレイがあります。


乗務員室は実質半室構造のようなもので、動線に合わせて斜めに切られています。広告枠もそれに合わせて斜めに折れています。液晶ディスプレイもそれに合わせて斜めに…はなりませんでした(^^;;
仕切りにはロールカーテンが設けられていますが、この部分のカーテンはかれこれ30年以上続く広島電鉄の伝統芸のようなものです。その仕切りからチラリと見える乗務員用の腰掛…座り心地良さそうです。


車椅子スペースは広島港行きであれば進行方向左側になります。床でスペースを示していますが、スペースに限りがある路面電車も含めて、他社では見かけることが少ない親切な表示です。この手の表示は維持管理が大切ですが…この薄さが正解?
固定用のベルトや腰掛のクッション、握り棒もあってなかなか充実な設備です。降車ボタンの位置が低いのが嬉しい反面、非常通報ボタンの位置が高いるが気になります。あ、形状が独特なので降車ボタンと間違えて押しちゃうことは無さそうです。


天井です。先頭車の模様をご覧いただいていますが、中間車の天井もこの形態に中吊り広告が加わる格好で、大差ありません。名鉄電車のように天井から直接吊革がぶら下がっていますが、広電の他車でも見かける仕様です(^^;; いかに混雑が激しいかが伺えますし、身を以て知ることもしばしば…。
ゆりかもめの新車でも穏やかなカーブを通風孔にする天井を採用していますが、路面電車でも見事に取り入れています。この天井の高さ、緩やかさが広い車内空間かつ冷房が隅々まで行き届くポイント、ヨーロッパ勢には理…(以下自主規制)


床は灰色の柄物を展開。出庫直後の濡れた床ですみません。クロスシートとロングシートで床の広さが違うのがよくわかる画像になったのではないでしょうか。ノンステップ車の苦悩をそのまま撮ったようなものですが…中間車の床の広さは見ていて惚れ惚れしてしまいます。

 
ドアはプラグドアを採用しています。中間車は両開きで大きく、両端は片開き扉を進行方向前方左側と後方右側に設けています、これでも小さくなっているかもしれませんが、プラグドアは扉を支える鴨居部がどうしても大きくなってしまいます。見通しの良い車内の中で違和感がある数少ないパーツですが、それをカバーするだけのパーツは…ちょっと難しいのかもしれません。
あと、点字ブロックのシールはもう少し低い方が触りやすいと思います。


窓は2段窓で、下段にはロールカーテンが、上段のうち一部の窓は開くようになっています。大きな窓は視界良好、ロールカーテンにはいちょうの模様がアクセントで入って良い感じに仕上がっています。

 
座席です。広島港行きの進行方向右側、中間車はこのとおり長短のロングシートの組み合わせで構成されています。1人ずつ区切られているロングシートです。座面はクロスシートよりも低め、見事な垂直の座席は短距離のチョイ乗りしか相手にしてくれません。それでも車端部にちょっとした余裕を設けたのは嬉しい限り。幌への肘や手のアクセスも防げる素敵な肘掛です。素敵なのは背もたれの丸み。これも自然な丸みで1人ずつ自然に区分されています。こういう凝ったデザインはいいから、座り心地をもう少しこだわって欲しかったっす。

 
車椅子スペースの脇は4人掛けのロングシート。車椅子スペースは肘と腰が置けそうなクッションを配置しています。路面電車だからこそ、後者のようなちょっとしたクッションも歓迎されるのではないでしょうか。欲を言えば縦方向へのサポートをもう少し長めにとって欲しかったです。
モケットは緑の柄物ですが、この爽やかさはこれまでのノンステップ車ではなかなか無かったものです。正直、かなりのお気に入りです(^^;;


乗務員室の手前か入口の手前か…という差はありますが、先頭車は左右このようなクロスシートで展開されています。タイヤボックス等に合わせて座席を配置した格好で、一部の座席は出口の動線と完全にぶつかります。…ちょい乗りには都合が良いかもしれませんが、足を踏まれたら痛いです。

 
クロスシートは横幅がありそうですが…脇のでっぱりなどを考慮すると1人掛けが限界です。足元が広い所から狭いところまでバリエーションは色とりどり、写真は撮っていませんがおひとり様であれば乗務員席の後ろの座席が良いと思います。
台座が高い上に高くもられた座面は隅の仕上げがもう一歩で、結構設置が大変だったのではと思います。尤も見た目の美しさはモケット以外はもっさりした感じで、背もたれも限りなく壁…なんかシャキッとしない感じがもどかしいです。


クロスシートの間にはこのようなちょっと中途半端な座席が備わっています。これ、解釈的にはロングシートとしても、クロスシートとしても使って良いのでしょうか?壁にモケットが貼られていてそれなりによっかかることもできます。私みたいに姿勢の悪いおっさんは意外と重宝しそうなスペースです。やり方次第ではしっかりとロングシートにできそうな空間ですが、ロングシートにすると足元が狭くなり、乗り降りに難儀する…と判断したと思われます。
窓側の天板はプラスチック素材でテーブルのように見えますが、ここにリーフレット置き場を設けるのは多くの方が目にして取ることと、座る人の立場を考えると間違いだと思います。1両そのような車両を見かけたのですが…波及しなければいいな。


おまけ。どう見ても猫の手に見えるのですが…背中、かいてほしいです(違
 
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