阪神電鉄 5500系 | ||
パステルカラーとブラックフェイス、そしてVVVFインバータ制御が次世代のジェットカーの幕開けとなりました。忘れられない年、平成7年に登場し、4両編成9本の布陣で梅田と高速神戸の普通列車を一手に引き受けています。今のダイヤでも一部列車は新開地まで乗り入れますが、かつては東須磨まで乗り入れていたということで、海と空と5500系…十分似合っていたと思います。地名を見ただけの妄想で、いささか強引ですが(^^;; 今回の取材は2014年11月上旬時点の車内の様子で、登場時の車内とは細かい変更点が何点かあるようです。それでも8000系の更新ほど大掛かりなものは今まで受けておりません。そそ、タイガースファンから塗装についてのクレームももちろんありません(^^;; (取材・撮影 阪神本線他・尼崎〜高速神戸) |
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車内全景をご覧いただきます。青系を主にした車内は8000系よりも落ち着いた化粧板と派手なモケットでお出迎えです。5000系とは明らかに違うデザインに新車の雰囲気を車内外ともに振りまいているのは今も昔も変わりません。3ドアロングシートの車内です。 ちなみに登場時も青系のモケットでしたが、今のモケットよりも単調な柄だったようです。 なお、一部車両はLED照明に変更されています。5550系というマイナーチェンジ車が1編成いるせいか、何か絶えず細かい変更が加えられていそうな気がするのですが… 通常の座席モケットの車端部です。細長い妻窓、そして縦に長い窓を持った貫通扉、このあたりは他の関西私鉄車でもお馴染みのアイテムですが、この形式に限って言えばかなり大きめに窓が取られています。側窓もほぼ同じ高さで、昼間は景色も良く楽しめます♪ また、他の阪神車でも見られる右の窓上の横長広告枠はこの系列でも設置されています。意外と賑やかな車端部です。 なお、新開地方先頭車の車端部もこちらの仕様になります。 中間車は車端部に車椅子スペースを設けています。右の画像は大阪梅田方先頭車両で見られる車端部で、車椅子スペースはありません。通常モケットとの色の上での差があまり感じられません。なお、外から見る分にはステッカーで容易に判別ができます。 車椅子スペースです。平成26年11月の時点でベビーカーのマークも追加されています。 非常にシンプルな作りで、横方向の握り棒のみ設置されています。この握り棒が袖仕切りとも一体になっていてなかなか見ていてお洒落です。阪神の各駅停車は退避中に開けっ放しになることが多いので、ヒーターがついているといいな、と思います。 乗務員室との仕切りです。3人掛けのロングシートがドアと仕切りの間に設けられています。左の画像が新開地方先頭車、右の画像が大阪梅田方先頭車の仕切りで、違いは優先座席の有無です。仕切り扉の開閉具合はそのままに、左右に同じ大きさの仕切り窓がスタンバイ。夜間などは横引きカーテンで客室の光りを遮ります。 消火器が乗務員室の中にあるのもピクトグラムで示されています。 天井です。蛍光灯仕様はカバーつきで、ラインデリアが真ん中にドドンとスタンバイしています。吊革はバンドで長・短分ける格好で、持つ部分は丸い物を用いています。スッキリした構成には急いで製造したような粗さは全く感じません。 床はベージュとアイボリーのツートン。ちょっと青いモケットとは合わないような気がしますが…? フットラインがセンターに入っていますが、これも阪神の赤胴車ではお馴染みのスタイル。新造車が長らく無かった青胴車へのフィードバックが遅くなっただけで、この手の通勤電車では威力を発揮します。 ドア周りです。左の画像はLED表示機が無いドア、右の画像はLED表示機が設置されたドアで、それぞれ千鳥配置になっています。近年ドアの位置を示すステッカーが貼られたほか、列車の方向や位置が一目でわかる電光式路線図の撤去が完了し、少々味気なくなってしまっています。 ドアは化粧板を貼っており、こちらも見た目は非常にスッキリしています。窓が大きいのもGoodです。 電光式路線図が撤去された後には広告枠が設置されました。ただ、自社の広告が多いような気がします。甲子園バックヤードツアーの存在をその広告枠で知ったくらいです(^^;; もう一方の妻面はLED表示機が設置されています。正直文字が小さく、もう少し文字数も増えて欲しいところです。そうです、「みなさまの足 阪 神 電 車」も堂々と表示して欲しいのです(^^;; 窓枠は大きく。網棚は手前側に化粧板を貼って見た目金属質が目立たないような工夫を施しています。この化粧板のラベンダー色がお気に入りです。 ドア〜ドア間の座席は8人掛けです。バケットシートで、床下にしっかりヒーターが設置されているのが嬉しいです。 底つき感は全くなく、適度な硬さです。切り立った背もたれが印象的ですが、乗車時間が短ければあまり気にならないかと思います。車内で壁にもたれかかって寝る時はどの席にもある程度もたれかかれる部分があるので、幾分か楽ではないでしょうか。かくいう私もその恩恵に授かった一人で…(^^;; 車端部は5人掛けが基本です。右の画像は優先座席のモケットで、通常の青色と似た系統の、灰色がかった紫色の柄を用いています。真ん中の座席に向かってだんだん座りにくい状況になっていっているようですが、一部の車端部では妻面に若干余裕がある場合もあり、また一部の車端部では消火器ケースがはみ出していることもあります。ある意味当たり外れのある車端部の座席です。 そして、モケットと妻面の間の白い緩衝パーツ?押さえ??が気になる今日この頃です。 乗務員室の仕切りの背後には3人掛けの座席です。こちらの画像の方が白い緩衝パーツ?押さえ??が目立っています。右の画像が優先座席で、相変わらず「これでもか!」とばかりにステッカーが掲出されています。その貼り方、車端部の画像と比べると法則性があるような、無いような…(^^;;; 座面の奥行きはそれなりにあります。画像で見ると座面が平らなように見えますが、実際は沈み込みがそれなりにあります。 車椅子スペース脇の優先座席です。袖仕切りの仕様が異なる以外は特に違いはありません。床まで握り棒が伸びているのがポイントで、見た目がだいぶ変わっています。強度上の問題があるのでしょうか? たこの手の座席に共通して言えることですが、端の席を好む方にとっては周りの寒い空気、熱い空気を感じにくいポジションになります。 袖仕切りです。内側はモケット張りです。赤胴車でも見られるデザインなので阪神電車では割とお馴染みです。袖仕切りと座面の間に物を挟みそうなデザインもそのままです。逆に言えば、座席の構成から袖仕切りまで、赤胴車で実績を上げていたものを活用することによって、当時要望されていた工期短縮につながっていたのかもしれません。 そういうことであれば尚更余計なヒトコトになってしまいますが、青胴車だからこその仕様、ジェットカーだからこその仕様、もう少し増えると面白いなぁと思います。もう少し立客に対して握りやすいつり革、鋭い加速で吊革どうしがぶつかりそうになった時に良い音がする吊革、何よりも名鉄車みたいに速度計の表示、つかないかなぁ…。 |
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