福岡市交通局  4000系
 
  2024年に運行を開始した空港線、箱崎線用の新型車両です。気が付けば「青い食パン」と呼ばれることもあるようで、確かに切妻形状の割り切ったスタイルはこれまでの雰囲気から一新。今後、姪浜駅で4線すべて4000系で揃う様を「青い食パン祭り」と呼ぶ人が出てくるのでは…と思う今日この頃。尤も、美味しいかどうかは…(^^;;
空港線、箱崎線のほかに筑肥線の筑前前原駅まで乗り入れています。今回の取材は夜でしたが、貝塚方先頭車の大きな側窓から見る筑肥線の景色…早くも期待しかありません。側面には新たに海…ではなく、空をイメージしたスカイブルーの帯を巻いて、軽快な雰囲気を演出しています。
せっかくの前面のキレイなLED表示、ワタシ的にはシンボルマークも一緒に…と思ってしまいますが、欲張りすぎですか…?
(取材・撮影 福岡市営地下鉄箱崎線・中洲川端〜貝塚 他)

 

 

 


車内全景です。4ドアロングシートの車内はドア周りに若干余裕があるように感じられますが、その影響は…(^^; 木目柄のプリントは妻面に継承しつつ、これまでになかった色合いで軽快さをイメージ… 少し淡い色のモケットを見ると、2000系のようなイメチェンを思い起こしてしまいますが、果たして4000系はどこまでキープできるでしょうか(^^;


先頭車の車端部は車いすスペースと優先席のペアです。
幅の広い貫通路は1000系、2000系の特徴でしたが、4000系では全面ガラス張りの貫通扉を設置し、解放感をキープしています。加えて、片開き扉になりましたが、両開きの貫通扉よりも開け閉めしやすくなったのはポイントです。木目柄の化粧板も貫通扉の両側でキープしていますが…いつか1000系の良い塩梅の渋い化粧板を継承してくれませんでしょうか…。
また、優先席の区画、側面の化粧板は薄い水色にに塗られています。

 
中間車の車端部はこのコンビです。黄色いモケットは立ち座りしやすいシートで、福岡市交通局では七隈線の3000A系に続いての採用となります。片側は優先席か車いすスペースが備わっています。床のピクトグラムがわかりやすく、優先席のピクトグラムはここで初めて床に表示されたものかと思われます。


姪浜方の乗務員室との仕切りです。貝塚方の乗務員室との仕切りも構成はほぼ一緒ですが、ドアの手前の構成がガラッと違うので、後ほど…。
ドアと仕切りの間、三角の突起はこの形式でも健在です。そして仕切りは…2000系ではドアとドアの右側、2枚窓があったものが、ドア窓1枚に戻っています。そして、そのドア自体もかなり右に寄っています。窓がわずかに大きくなったとはいえ、あまりに大人しい壁に、せめて横方向の手すりがもう少し伸びていればいいのに…と思わずにはいられません。

 
貝塚、福岡空港方の先頭車は1区画使って車いすスペースや荷物が置けるスペースを設置し、座席構成を大きく変えています。向かって左手は二方向から座れる座席を2席、そして大きな窓を設けています。一方、向かって右手はキャリーバッグを手元に置き、袖仕切り越しに手で押さえられる席を4席設けています。意欲的な設備ですし、空港に乗り入れる移動手段として、荷棚に上げられないキャリーバッグをどうするか…という答えの一つになるはずです。ただ、この手の設備はある程度まとまった編成、もしくはある程度の車両に設置しないと効果は薄く…JR車も乗り入れる中、どこまで浸透するかは非常に気になります。

 
車いすスペースです。車端部は画像の1種類のみで、腰当てのクッションと固定器具、非常通報機にヒーターがスタンバイ。腰当てに寄りかかることを考えると、側窓に手すりが無いのが若干心配です。
そして、貝塚方先頭車の大きな窓の区画にも、固定器具を備えています。2歳のお子様がひとり立ちで車窓を眺められる大きさの窓…とプレスリリースでは紹介されていますが、車いすやベビーカーでも十分眺めることができます。


天井です。ルーバー調の装飾は西日本鉄道9000形でも見られるもので、採用例が増えてきている印象。ただ、化粧板の天井よりマメなメンテナンスが必要です。
LED照明は特段飾り気はなく、吊革も特徴があまり見られないもので(^^; あっさり。ああ、1000系でみられた広告枠付きの吊革は採用されなかったのネ…(^^;;


床は青を基本にした柄物で、特にフットラインはありません。1000系、2000系とは全く異なる色合い、この部分でも新型車両だということを感じられます。


ドア周りです。前面の直角をそのまま持ってきたような四角い窓ですが、ここは1000系や2000系を彷彿とさせる形状です。黄色のラインでドアがあることを示していますが、若干細いように感じられるのは2000系を見たからでしょうか。このあたりの太さが真に必要としている人にとって、どれくらいがベターかは研究材料にもなりそうですが…いかがですか?
画像は貝塚方先頭車で、キャリーバッグを置くことを念頭にしたスペース、確かに広く確保されています。


鴨居部は液晶ディスプレイを3面設けています。右側の2面は路線図や駅の情報などを表示しています。左の1面はニュースや広告などを流しています。すべての扉の上にディスプレイを設置しているのはグッジョブだと思いますし、2000系でも倣って欲しいものですが…(^^;;
出発直前、ちかまるくんが飛んでいく様子が可愛いです。

 
側窓です。通常の大きさの窓に加え、大きな窓の画像も載せました。
ドア〜ドア間は1段下降窓が基本になります。荷棚の関係で開けにくそうですが、目印として窓の下に白いステッカーが貼られています。なお、車端部を中心に固定窓の区画もあります。
どちらもロールカーテンはありません。


ドア〜ドア間の座席は6人掛けになりました。座席幅を広く取って、ドア周りのスペースも確保した格好ですが、実際に座ってみると「ああ、言われてみれば…」という感想に落ち着きそうです。画像で見るとだいぶ大きく見えるものですが…スタンションポールは2席ごとに設置されています。
バケットシートで、座面のまっ平らな点が気になり、沈み込みが1000系、2000系より少ない分座面が高いのでは…と感じることがありました。一方、背もたれの形状は割とイイ線いっているのでは、と思います。

 
優先席と立ち座りしやすいシートです。前者はスタンションポールが備わっていませんが、それこそ、端の席は手すりなりスタンションポールが必要かと思うのですが…後者は1席ごとにひじ掛けが備わっていますが、プレスリリースでも「仕切りとなるひじ掛け」と紹介しているとおり、この形状は仕切り以外の何物でもありません。
立ち座りしやすいシートは座面の位置や奥行、そして背もたれの形状を工夫していますが、まさに浅く腰掛けるセッティングで、中途半端な姿勢がかえって窮屈です。数駅程度の利用であれば良いですが、さすがにこれで姪浜から福岡空港まで乗り通すのは勘弁です。


袖仕切りです。大型の袖仕切りはJR305系に続いての投入となりますが、手すりとガラス部分の間に空間ができて、握りやすくなっています。また、全面ガラス張りにしたことにより、西日本鉄道9000形のように中途半端な素材の段差が気になりません。何より、ガラス部分に模様が入っていますが、控えめな点が素敵で…擦れてメンテナンスが大変だと思われる部分に、コテコテのロゴや模様なんて必要ありません(こ、個人の感想です(^^;;;; )。


貝塚方先頭車に2席だけ備わった、1人掛けの座席です。これを垂直と呼ばずしてなんと呼ぶか…と言いたくなるくらい、見事な垂直です。用途がはっきりしているが故の形状であり、ヘンな名称がついていないだけまだ良いのかもしれませんが(^^;;;
私的には背もたれの長さと座面の長さが一致していない時点で嫌な汗がダラダラこぼれてきそうですが…きっと、他の鉄道事業者で採用が増えるにつれ、良い方向に改良が入るのでは…と思わずにはいられません。
それにしても、1人で座ってみましたが…落ち着かないモノですね。
用途が車いすやベビーカー利用者と一緒に座れることを想定しているのであれば、片持ち式の座席にして足元を少し広く取っても良かったのではないでしょうか。

 
2人掛けの座席は通常の座席の袖仕切り違いといったところでしょうか。ひじ掛けとしても利用できそうな形状で、カドの丸みがキュートですが、素材が硬くて細いので、それなりにめり込みます(^^; また、座ったり立ったりする際に縦方向の手すりを頼りにしている人にとって、この形状の袖仕切りは厳しいものがあります。
開放的な空間づくりに走りすぎていて…大事なこと、忘れていませんか…?
 
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