富士急行  1200形
 
  元々は大月からほど近い高尾で走っていた京王5000系でした。京王時代は美白美人だったのですが、今はすっかり白富士を背負って走っています。
1993年に登場した富士急行1000形のうち、車内をクロスシートに更新した車両は1200形と呼ばれています。中には特急「フジヤマ」仕様だった車両もありますが、今回取り上げるのは通常のクロスシート車になります。
近年は塗装変更や「富士登山電車」の登場など、話題に事欠かない1000形・1200形ですが、外見でもパンタグラフをシングルアームに変更し、スタイリッシュな外観に磨きがかかっています。
新型車両の投入により少しずつ数を減らす予定で、今後の動向が非常に気になるところです。
(取材・撮影 富士急行河口湖線・富士山〜河口湖)

 

 

 


車内全景からご覧いただきます。3ドアセミクロスシートで18m車。JRの車両が20m車で3両以上の編成なので、より可愛く見えてしまう長さです。片方のドア〜ドア間にクロスシートを転換クロスシートも含めて6人分、ロングシートが2人分設置されています。ロングシートの配置は左右点対称になっており、ドア付近のスペースを上手くねん出しています。
京王の時代とは色の使い方が異なっており、面影は天井と側窓くらいといったところでしょうか。車端部の妻窓も埋められているので車内全体の見通しも遠くまで続いていません。富士の山々を見渡す小さな空間、えぇじゃないか。


乗務員室との仕切りからドア付近を眺めています。乗務員室の背後はロングシートになっており、乗務員室越しに前面展望が可能なような気がしますが、実際は助手席側の謎の壁と乗務員さんの背中に阻まれてあまり広々とは見られません。
ワンマン機器が無い分仕切りがシンプルで、京王時代から継承されている仕切り扉のルーバーが時代を感じさせます。ロングシート車に乗車した際にはこの部分に富士急ハイランドの割引券が置いてありましたが、取材した1200形にはありませんでした。まさか…割引券も巡り合わせ?!

 
車端部です。左の画像が河口湖方先頭車の車端部で、右の画像が大月方先頭車の車端部になります。河口湖方先頭車両の車端部には今や懐かしい銀色のモケットでお馴染みのシルバーシートが、大月方先頭車両の車端部には怪しい折り畳み椅子とともに車椅子スペースが設置されています。その奥には再び固定クロスシートが備わっているため、車端部の妻窓は改造時になくなり、通路幅が狭くなっています。シルバーシートは2010年2月の取材時では吊革の色などが変更されておらず、ちょっと袖仕切りが邪魔して見難いモケットの色と色あせつつあったシールで判別するような状態でした。新型車両では吊革の色を変更したそうですが、1200形まで波及されることはあるのでしょうか?


折り畳み椅子はさておき、車椅子スペースを先に取り上げます。
握り棒があるだけのスペースで、クロスシート部分からヒーターの熱気が出るとはいえ、冬は正直寒そうです…。また、車椅子スペースに配慮してということは無いとは思いますが、半自動ドアのスイッチが高い位置に設置されていることもおわかり頂けるかと思います。…で、この車椅子スペース、下側の窓が開きます。「だから?」と言われればそれまでですが(^^;;; くれぐれも窓から手を出さぬよう。


天井周りです。フラットな天井には縦長の吹き出し口が展開しています。吹く方向が常に一定なので直撃し続ける短所もありますが、ラインデリア全盛の昨今においてなかなかセンス溢れるデザインではないでしょうか。


床はクロスシート化改造に伴って大きく模様替えしました。実際の床は画像よりもやや緑がかった色になります。模様に一ひねりありそうな気がしますが、フットラインなども意識していない汎用品の一種かと思われます。

 
ドアは大きな片引き扉です。元々あった扉を半自動ドアに改造しました。半自動ドア=大きな鴨居部という先入観が勝手にあった私はこの小さな鴨居部でよく半自動ドア化できたものだと感心したものでした。右の画像は半自動ドアのスイッチになります。お馴染み汎用品もJR東日本を中心に少しずつ交換が進んでいます。
片引き扉ということで京急1000形並の勢いで開け閉めするのかと思って楽しみにしていましたが、思った以上に穏やかだった記憶があります。


側窓です。種車の関係でしょうか、戸袋窓まで真ん中の桟が入っている点はいただけません。それ以上に転換クロスシートに座ると窓枠が思いっきり真横に来るわけですが(^^;; 改造車故に仕方が無い部分です。せめてその窓枠にフジサン特急のキャラクターでも貼って頂ければ楽しかったのですが…横に広がった目がジロッと眺めるフジレットのシールとか(^^;;;


ここからは怒涛の座席ハイランド。まずは乗務員室背後のロングシートです。2人掛けといった様子で、低めの背もたれに低めの着座位置がポイントです。1000形、すなわちロングシート車も同様の座席だったことから京王時代のロングシートをベースにモケットと袖仕切りの変更を行った格好でしょうか。平成3年の改造にしては随分大きな袖仕切りを備えていますが、当時JRから乗り入れてきていた201系の影響も少なからず感じられます。


ドア〜ドア間はクロスシート6人分とロングシート2人分の組み合わせです。反対側、すなわちクロスシートの先にロングシートはありません。見事な組み合わせです。
座席下の黄色い表示はドアコックを示しており「危険なので非常時以外触らない!」といった文面になっています。誰か興味本位で触ってしまったのでしょうか?

 
車端部の組み合わせです。車端部にも固定クロスシートがあり、ドア側にロングシートを配置しています。
 
そのドア〜クロスシート間にあるロングシートです。左の画像が通常モケット、右の画像が銀色…というよりも灰色と言った方が適切でしょうか?シルバーシートです。どちらも2人掛けです。
視覚的な問題になりそうですが、乗務員室背後のロングシートよりも若干幅が短いような気がします。座り心地に大きな影響はなさそうですが(^^;; 後述するクロスシートがバケットタイプの座席ですし、左右に振られるような乗り心地ではありませんので、少し座面が柔らかい方が…という方には積極的にオススメします。

 
クロスシート、まずは背面が化粧板の固定クロスシートを左の画像に、車端部のクロスシートを右の画像にそれぞれ置いてみました。肘掛は近江鉄道700形でも見られる汎用品ですが、ピンクのモケットに包まれたバケット形状のクロスシートは他で見かけたことがあまりありません。なお、車端部のクロスシートには立客が握る取っ手がありません。

バケットを強調したクロスシートですが、あまり沈まない座面に対して背もたれが立ちすぎている感じで、腰の張り出しが控えめということもあってバケットに従って座ると姿勢が良くなりそうです(^^;;;


それに対して転換クロスシートはなかなか良い角度でヘッドレストまで到達しており、ヘッドレストの緩やかな張り出しが絶妙です。その分視界が窓枠…というか壁に遮られてしまいます。やはりここにはフジサン特急からキャラクターを借りてきて…(^^;;;
富士急行は富士山駅で進行方向が変わりますが、背もたれの向きを変えている人はあまり見かけませんでした。河口湖から富士吉田までの区間が短いから割愛!といった感じでしょうか。後継の6000形はその方向転換を嫌ってか、種車の設備を活かしてかは知りませんが、全てロングシートになりました。

 
最後に車椅子スペースの補助腰掛けを。この座席の設置自体嬉しいですし、一度座席を下すと元に戻らない点は座席趣味的になかなかよろしいものであります(^^;;;
近年はモケットのたるみが気になってしまう場面がチラホラ見られました。フジおしょうに気合を入れてもらわねば。
 
ひとつ前に戻る
広告 [PR]  再就職支援 冷え対策 わけあり商品 無料レンタルサーバー