富士急行 1000形[ロングシート車] | ||
画像からはあまり感じられませんが(^^;;1994年に富士山の大胆な塗装をひっさげて京王からやってきた1000形。 クロスシートを装備した車内がこの車両の名物ですが、中には京王時代を彷彿とさせそうなロングシートのまま活躍している車両もいます。今回は後者のご紹介です。 運用は原則富士急行線の各駅停車のみで、JR東日本の区間には入りません。また、ロングシート車は「フジサン特急」の代走に入らないように運用を調節されています。 画像は4両編成で朝のラッシュ時を捌いた後で一服している様子ですが、やはりラッシュ時にはその威力を十分発揮しているようです。 (撮影・取材 富士急行線/河口湖駅(許可を得て撮影)) |
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車内全景をよいしょっとご覧頂きます。3ドアロングシート、18mの車内はJRから乗り換えると「あれ、短いな?!」と感じること請け合い。大きな窓がチャームポイントで、ロングシートならではの解放的な雰囲気になっています。 京王5000系時代の車内には乗ったことが無いのでわからないのですが、京王の公式サイトに掲載されている画像と比較すると袖仕切りや床、座席モケット、ドア周りなどに変化が施されているものの、全体の印象はさほど変わらないかなぁ…という気がします。 乗務員室との仕切りにどかどかっと近づきました。 スリムな乗務員室への扉と大きく取られた仕切り窓が印象的です。立っていてガラス越しに運転機器が見える車両ってなかなか無いと思いますよ。パノラミックウィンドウも十分効果をあげています。 扉と窓の間にはデジタルの温度計が、そしてその上には禁煙マークが貼られています。 さらに窓ガラスには富士急ハイランドと「yeti」という富士急行グループのゲレンデの「特別」割引券があります。 遊園地を持っている鉄道会社も減ってしまい今では関東の大手私鉄で考えると大きく捉えて西武と京成くらいしかないわけですが、そんな中富士急行は「目玉」として遊園地を経営し、しかも交通機関と一体になってちょっと地味だけど集客に励んでいるわけで…。割引額とかはチェックしませんでしたが、こういう特典って本当に嬉しいなぁ。 あ、取材車両にはありましたが他の車両には無いかもしれませんので(全車乗ったわけではないので)、無かった!!なんて衝撃の事実が発覚しても鉄道会社や自分に対してキレたり「ふじやま」級の速さでつっこんだりしないでくださいまへ。 逆サイド車端部の様子です。左側の側窓には優先席のステッカーが貼られていますが、モケットによる区別はロングシート車では行っていないようです。そして妻面。記憶が定かならばここにはかつて窓があったはずなのですが…一面壁になっていて、広告枠があったり広告が貼られていたりします。恐らくクロスシート車では「必須事項」の改造だったのでそれに合わせて加工したのではないでしょうか。いやぁ〜それにしても随分と「さっぱり」としています。 天井の画像を2枚出してみました。左はその全景。全体的に丸みを帯びていますが、車内全体にダクトが通っているわけではないのでここもなかなかツルンとした、あまりうるさくない天井になっています。 そして右の画像にでっかくのっているのが冷房の吹き出し口になります。独特の形状をしていますが当時の意気込みとデザイン性の高さが伺えます。京王として、そして関東の通勤車としては初の冷房つき車両になった5000系。富士急行には集中クーラーと分散クーラーを搭載した車両が1000形として移籍しましたが、そのうち分散クーラーがこの吹き出し口になります。 クーラー本体に直結しているためダクトが視界に入ることなく冷房を設置できたのですが、台数が多い分メンテが大変だったのでしょうか、京王はその後集中クーラー主体に移行しています。 床はツートンでロングシート車ならではのデザインです。 ちょっとフットラインとしては中央の線が細めかな?という気がしますがこれも個性っすね。外側に茶色、真ん中にはベージュを配置しています。 ドア周りを左の画像でご覧頂いています。半自動化されて寒冷地モードになりました。右がそのボタン類の画像です。車内側のボタンはもはや全国共通スタイルといっても差し支えないと思うくらい色々なところで見かけます。 そして扉は5000系ならではの片開き扉。何の変哲の無い銀色の扉ですが、ゆっくりと静かに開くそのスタイルは必見かなぁなんて勝手に思っています。また、ドア周りには吊革の支持棒があるものの、吊革そのものはありません。より多くの人に握れるようにした配慮でしょうか、京王3000系でも同じような処理になっています。 戸袋窓は片開き扉なのでその存在がデザイン上大きく目立ってしまいますが、できれば同じ「窓」として処理したい。 そこでこの形式では「戸袋窓も側窓に見えるぞ!」作戦を決行しています。画像一番右の窓とその隣の窓をご比較ください。ドアが間に入っていなければ同一のものに見えますよね。京王5000系が登場した頃はデザインのバランスも均一になるように工夫されていたんですね。富士急に脈々と受け継がれているのが何よりも嬉しいです。 窓と窓の間には縦長の広告が。MDの広告ではないですが目の付け所がシャープッすね。 さて座席です。まずはドア〜ドア間の約9人掛けから。 袖仕切りはパイプ形状のものから改良されていますが、座席下のヒーターは京王5000系の時のものと変わらないのではないでしょうか。そしてピンクのモケットに包まれた座面や背もたれからはバケットではない、ちょっとだけ詰め物が豊かな雰囲気がひしひしと伝わってきます。 座り心地は乗車時間があまり長くないということもあって可も無く不可も無くといった具合。背もたれの短さと余計なお節介ですがラッシュ時には定員どおり座ってもらえなさそうな心配があります・・・。逆にデータイムのガラ空き時に窮屈な思いをしなくて済むのは観光鉄道としてはおいしいかもしれませんが。 車端部に控えるのは約6人掛けの座席。優先席もこのモケットになり、窓に貼られたステッカーのみで対応しています。 こちらもちょっと厚い袖仕切りを除けばとことなく「京王っぽさ」を感じられる座席になっています。・・・そう感じるのは自分だけかもしれません(^^;; 車端部は窓があった頃よりも若干窮屈になったかもしれません。 乗務員背後には3人掛けのロングシートが。ここは誰がどう見ても当たり席ですよ(^^;;; このピンクのモケット、クロスシートほどではないのですが汚れが少しずつ目立ってきている感じがしています。ちょっと黒ずんだ感じがするので見た目だけで「あれ・・・?」と思えてしまうのが素直に悲しいです。 最後にクローズアップ袖仕切り。パイプ形状から化粧板をくっつき合わせたものになりました。 縦長というイメージを持ったのですが、個人的にはこの手の袖仕切りで縦長はあまり見かけません。 これで幾分寒さから体を守れますが、それでも上半身は風の避け様がありません。半自動ドアと透明の板のダブル活用で最強の寒さ対策はいかがっすか?透明の板にフジサン特急のマスコットを書き加えればちょっとしたアクセントになると思うのですが…。 とはいえ、外観塗装とのギャップはこの先も楽しめそうです。 |
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