遠州鉄道  1000形
 
  遠州鉄道の顔としてデビューしたのが1984年のこと。以来遠鉄と言えばこの顔ですっかり定着しました。1000形も最終的に7編成が導入されましたが、今回は1989年に製造されたモハ1003-クハ1503の車内を取材した模様をまとめます。
塗装は製造当初からそのまま、赤電の愛称もバッチリ決まっています。前面窓が大きくて角ばっているデザインは登場時の鉄道趣味誌にはバスを思わせるような記述がありますが、なるほど気軽に乗れる運転間隔はバスの基幹路線やLRTのような親しみやすさを感じます。さて、私が生きているうちに新たな赤電の顔を拝むことができるのか、その時1000形の運命や如何に?!
各駅停車のみ、新浜松と西鹿島の間を行ったり来たり。公式サイトにある駅に隣接した駐輪場、駐車場の案内も親切です。
(取材・撮影 遠州鉄道鉄道線・新浜松〜西鹿島)

 

 

 


新浜松方車両の車内全景です。3ドアロングシート、2両編成の車内です。登場時はれんが色の座席モケットで今よりも濃い味付けの暖色系車内でしたが、2000形に合わせたかのように紫色のモケット、さらに優先席は灰色のモケットに変更されています。
3連窓、戸袋窓なし…というあたりを見ると名鉄車を見ているような気がしますが、車端部、乗務員室との仕切りなど独自色も満載。さすがは自社発注車、初めての3ドア車にして旅客需要にぴったりフィットした車内に仕上がっています。


独自色は車端部の貫通路にも。きのこ形を2000形も含めて貫いています。確かに乗っていると車掌さんが車両間をくまなく巡回する様子が伺えることからも、この貫通路は遠州鉄道のマストアイテムといえるでしょう。この区画は各車両とも片側の座席が優先席に充てられていて、隣の車両の優先席付近に設置された黄色い吊革が貫通路越しにチラッと見えます。
2021年、約10年ぶりの乗ってビックリしたのが照明で、優先席部分、そして後述の車椅子スペース部分を電球色で暖かく照らしています。LED灯ならではのグッジョブ案件ですが、1000形の中には2021年時点で蛍光灯のままの車両もあり、まだ全編成で見られるようになるにはもう少し…といったところです。

 
一方、非貫通構造の前面に呼応する乗務員室との仕切りは若干仕切り扉を中央から右にずらしています。非貫通ならではの小気味良い増結・解結が遠鉄電車の魅力の一つですが、大きい仕切り窓から隣の車両の様子がバッチリ見えます。2000形では戸袋窓になっている右側の上下2段窓が1000形の特徴になります。
西鹿島方先頭車には片側の座席を撤去し、車椅子スペースに充てています。こちらも照明の色を変えて空間アピール。ドア周りの吊革はありませんが、車椅子スペース、そして座席上の吊革は乗務員室までしっかり伸びています。


車椅子スペースです。横方向の握り棒を増設した程度です。車椅子のマークも心なしか小さいように感じますが、面白いのが側窓と仕切りの間の広告枠。他の側窓の間にも縦長の広告枠が入っていますが、この狭い隙間にも広告枠があることにビックリです。不景気の折、広告が入らないと銀色の板…になります(^^;;


フラットな天井も1000形デビュー時のウリでした。ラインフローファンを中央に設置しています。間隔が開いたLED照明が輝いていますが、蛍光灯時代も間隔はそこそこ開けて設置していました。ちょこっとした部分に防犯カメラが設置されており、画像でも左真ん中あたりに黒い四角い視線を感じることができます。


床です。ドア周りに黄色い注意喚起のシートを設置した編成もありますが、この車両に関しては登場時から変わらないパッケージ。ベージュ1色の無難な色遣いで、2000形のようなフットラインはありません。

 
ドア周りです。左の画像は鴨居部に広告枠を設けた仕様、右の画像は液晶ディスプレイを2面設けた仕様です。液晶ディスプレイの前はLED表示機による案内でした。また、黄色いラインテープや戸袋窓への引き込まれを注意するステッカーなどもここ最近整備されています。黄色の帯の太さがバラバラなのはナイショです(^^;;;
変わらないのはドア窓の黒いHゴム。ガラガラガラ…と音を立てて閉まる様子が年齢を隠せないように思いますが、2000形も結構ガラガラガラ…と音を立てて閉まるので、JRの313系あたりの静かに閉まる様に慣れていると…ギャップ萌えかもしれません(^^;

 
鴨居部と液晶ディスプレイを並べてみました。液晶ディスプレイは2面構成ですが、左の画像は次駅案内、右の画像は路線図や行先、運行上の案内が流れます。首都圏のように広告枠としての活用はまだこれから…というところですが、取材時はフリーきっぷの広告や時々いわゆるACや市役所が作りそうな案内が流れる様子も見られました。放送で時々流れる広告アナウンスと連動すると面白そうですが…地味にハードル上げてみました(^^;;


側窓は2段窓です。間に広告枠が入っている様子も伺えるかと思います。取材時は片一方のロールカーテンを下げた状態でスタンバイしていましたが、こういう配慮が嬉しいものです。

 
座席です。ドア〜ドア間は10人掛け、車端部や仕切り手前の座席は4人掛けの座席で、右の画像は乗務員室後ろの4人掛けになります。1000形でもバケットタイプの座席に交換された車両がありますが、取材した車両は登場時から続くバケットタイプでない座席を備えています。特に4人掛けのところを3人で座る様子が見られることもあるのが良いかどうかはさておき、京成のように「この座席は4人掛けです」の表記があっても良いかもしれません。
過分に柔らかすぎることはなく、ほどよい沈み込みがgoodです。

 
車端部の4人掛けです。灰色のモケットは優先席で、つい最近まで残っていたシルバーシートのマークはピクトグラム入りの表記に一新しました。確かに4人で座ると狭く感じてしまうような妻面ですが、遠鉄電車みな一緒だと思えば…


袖仕切りです。内側にはモケット、外側には化粧板を用いた形状のものですが、こちらも2000形に継承、脈々と続いています。
で、1000形で驚いたのが内側。モケットの下の方に紫とはちょっと違う色のモケットが…
赤いモケットがチラッと見えているのですが、これはもしや…?!
飲食店ではない案件ですが、くさデカがそのうち調べてくれると思います(^^;;
…誰ですか、そういうのは「あさひテレビ」の「しょんない番組」が得意そうだったと言っている人は…?!
 
ひとつ前に戻る
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送