叡山電鉄  デオ900形「きらら」
 
  1997年、叡山電鉄にこの車両が登場した時は誰もが斬新なデザインと画期的な眺望に驚いたことでしょう。デオ900形という形式名よりも「きらら」と言った方がよりわかりやすいと思います。紅葉を意識したカラーリングやロゴマークが印象的ですが、現在も紅葉のシーズンはこの車両から紅葉を眺めたい!というお客さんで賑わうとか。いやいや、紅葉シーズンだけではありません、桜のシーズンや新緑のシーズンもオススメです。

現在は朝から夕方のラッシュ時にかけて、出町柳から鞍馬まで運転されることが多いようで、運用時刻表が公式サイトにアップされています。今回は赤い外観の第1編成を眺めてみようと思います。
(取材・撮影 叡山電鉄叡山本線/鞍馬線・出町柳〜鞍馬)

 

 

 


車内全景からご覧いただきます。この手の車両だとレトロな雰囲気に仕上げることが多いのですが、きららに関しては洗練された、クールなスタイルが印象的です。思ったよりも使っている色の数は少ないのではないでしょうか。
取っ手がオレンジ色になっているのは第2編成、こちらは銀色の取っ手の第1編成。故にクールさがさらに増しています。
2ドア2両編成で、ドア〜ドア間に固定クロスシートが展開しています。

もちろん天井まで回った窓とフラットな天井が「きらら」の醍醐味。通勤時間帯はカーテンを引き、まぶしさを軽減できるように工夫されていますが、それでもこの解放感は非日常的な雰囲気に早くも浸れそうです。


乗務員室との仕切りです。ドアが乗務員室のすぐそばまで迫っていることやワンマン機器がある関係で乗務員室のすぐ後ろに座席はありません。しかし、仕切り窓は天井まで大きく伸びています。左側の1人掛けの座席は乗務員室側に向くように固定されているので、前面展望はそこから堪能できます。

一つ気がかりなのは出町柳駅の改札は上り進行方向一番前のドアが近いので、ラッシュ時や観光シーズンはここの部分に立客が集中してしまいます。ここに握り棒があと1、2本あると頼もしいのですが、眺望との兼ね合いもあるので悩ましいところです。


鞍馬方車両の車端部です。こちらは車いすスペースが無いので、左側に握り棒をつけた立客スペース。右側にもカウンターテーブルを設けた立客スペースになっています。単なる立客スペースに留まりそうですが、妻面までガラスが湾曲している部分にこの車両の強い意気込みを感じます。

一方、出町柳方車両の車端部です。右側は車いすスペース、左側はカウンターテーブルを設けた立客スペースになります。こちらもガラスが湾曲していますが、握り棒が少ない分より落ち着いた構成になっています。
きららのロゴが妻面に貼られています。JR九州のロゴがこれでもか!!と張り切る姿とはちょっと違う、控えめだけどカラフルなロゴは子供との記念撮影にはちょっと厳しいでしょうか(^^; 外にもロゴが設けられているので、記念撮影はぜひそちらで。

  
車椅子スペースと握り棒のある立客スペースです。車椅子スペースはシンプルな作りになっています。一方機器類を格納する蓋があるからでしょうか、立席スペースはこの角度から見ても握り棒の形状が実にユニークです。
他の車端部を見ると、握り棒は天井まで縦に伸びる姿がこの車両の標準設定なので天井にくっつけられない事情があるのでしょう。


そしてこのテーブルがお洒落です。2両とも片側ずつ設定されています。
ここで頬杖つきながら車窓を眺める粋な時間。うーん、電球色のスポットライトが欲しいくらいです(^^;;;
窓の外の赤色は外観の色になります。


天井です。フラットな天井にラインデリア。むき出しの蛍光灯も整然と並ぶ姿は新型車両そのもの。外観の斬新なデザインに見事に応えている部分ではないでしょうか。
荷棚はドア付近一部分に設置されています。


床は茶色をメインにした柄物を用いています。グレーの化粧板を多用する車内において、地味になりがちな色合いに彩りを添えています。


ドア周りです。路面電車のドア…ほどではないですが、縦長に伸びた窓が大きな特徴にもなっています。若干真ん中よりも端に寄った配置も洒落ています。
鴨居部も斜め具合が客室部分と同じなのであまり違和感がありません。


さて、ここからが怒涛の座席天狗。片側はこのような1人掛けクロスシートが展開しています。このクロスシート、転換ではなく固定なので1両は進行方向と逆向きに座ることになります。京急のように転換できない転換クロスシートを採用するには至らなかった理由が知りたい今日この頃です。

車端部に近い仕切りには整理券発行機やカードリーダーが設けられています。固定クロスシートなので仕切りのすぐ手前には背もたれが来ています。背もたれは仕切りと一体ではなく、中途半端な隙間ができています。
仕切りはあまり高くなく、あくまでもワンマン設備と立客、席に座る乗客を分けるための仕切りにすぎません。この何も飾らない仕切りが叡電っぽい気もします。


コンパクトながら両側に肘掛を設けた1人掛けクロスシートです。曲線を活かしたデザインは鉄道車両というよりもバスや劇場などの座席を連想してしまいそうです。小ぶりなのでゆったり寛ぐというわけにはいきませんが、腰回りを適度にホールディングしてくれる形状が良い感じです(^^) ちょっと背もたれの斜めが大袈裟にも見えます(^^;;


こちらは2人掛けのクロスシートです。窓側を向いている区画、4人1組の区画、2人1組の区画などバラエティに富んだ構成ですが、座席自体は握り棒の形状など細かい部分を除いて同じデザインになります。小さい固定クロスシートならではの汎用性の高さです。

ドアに近い区画が4人1組や2人1組のクロスシート、窓に向かって座れるクロスシートは中央に設置されています。後者もオススメですが、個人的には天井近くまで設置された窓から景色を無理なく堪能できる4人1組のクロスシートもオススメです。

 
2人掛けの固定クロスシートです。先ほどご覧いただきました1人掛けクロスシートの2人版で、先ほどは形が微妙だった背もたれの弧もこのデザインなら落ち着いて受け入れられそうです。
1人掛け同様小ぶりなクロスシートで、若干寸足らずの肘掛もこの小ささならご愛嬌。欲を言えば飲み物が置けるテーブルを設けてほしいところですし、肘掛をちょっと改良してドリンクホルダーを作っても良いかもしれません。



窓からはこの眺め。
観光…ではなく、通勤通学の足として考えれば非常に贅沢な景色の魅せ方です。

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