叡山電鉄  800系
 
  なんだか視力が0.1の私には52席の至福っぽく見えますが、こちらは非貫通、2両編成、食事は出ません。…そう、こちらが先に登場した「88席の至福のこもれび」です。叡山電鉄800系です。
今回は車椅子スペースが設置され、公式webサイトで「デオ810形」と区分されている編成の模様を中心にお届けします。
800系として登場したのは1990年。叡山電鉄初の2両固定編成でした。2編成目以降は側窓の縁が黒くなって洗練されたイメージが濃くなりましたが、公式webサイトを見ると編成ごとに帯色が異なり、かつその帯色にも意味を持たせているという細かさ…(^^;; 最後の編成がこうして「こもれび」になったわけです。
今回は2018年に取材した模様を中心に、ところどころ2010年…ワンマン機器載せ替え前の模様も絡めながらお送りします。
(取材・撮影 叡山電鉄叡山本線・出町柳 他)

 

 

 


車内全景です。3ドアロングシートの車内ですが、ワンマン運転時は1両目の前後のドアのみ開きます。
紺の座席にアイボリーの化粧板は1990年代前半のテイストと決めつけるには躊躇してしまいますが、700系の薄緑の化粧板と比べると…側窓もあいまって、かなり洗練された印象を受けます。
早速画像左下には整理券発行機、スルッとKansaiのカードリーダーが撤去された跡…こと、リーフレットの置き場が写っています(^^; なんでしょう、公衆電話の跡地に見える…土台のしっかりした感じ…(^^;;

 
車端部です。左の画像は2010年に撮影した「こもれび」号の鞍馬方車両の車端部で、両側とも座席が展開しています。
右の画像は出町柳方車両の車端部で、車椅子スペースが片側に展開しています。整理券発行機があったりなかったりしますが…座席配置自体は全く変更はありません。床の色のちょっとした違いは蛍光灯の色と同じようにデジカメの個体差になります。
貫通扉はないものの、戸袋部分があたかもあるような妻窓を片側に備えています。それにしても…妻窓から側窓にかけて窓の多い車端部がちょっとした懐かしさをも感じます。戸袋窓の上に荷棚が無い(!)800系ですが、車端部にはしっかり荷棚を設けています。


車椅子スペースは2018年に取材した時の様子を載せています。2010年の車椅子スペースと比較すると車椅子マークに加え、ベビーカーのマークがお目見えし、色が反転しています(^^;;
スペースには手すりのみ、シンプルな設えです。側窓は下段は開きませんが、上段はしっかり開きます。車椅子スペースも換気はバッチリといったところですが、貫通路は幅が若干狭く、出町柳でこのスペースを利用している方が無人駅で降りる時に運賃箱にたどりつけるかどうかが心配です…。

 
乗務員室との仕切りです。
左の画像は2010年に撮影した出町柳方先頭車の模様、右の画像は2018年に撮影した鞍馬方先頭車の仕切りです。大きな仕切り窓が気持ち良く、窓の下の手すりは小学生から大きなお子様まで、前面展望に優しい位置です。
入れ替わった運賃箱の位置は同じで、運賃表示機が液晶ディスプレイに変わっています。液晶ディスプレイは文字が少し小さいものの、高さが抑えられていることもあり、案外見やすくなったと思います。


天井です。ラインデリアが中央にドドンと、そして左右の適度な位置に蛍光灯を配置しています。90年代そういえば「にわか」流行ったなぁ…と思ったのが吹出し口の部分、コバルトブルーの線が端から端まで伸びています。西武鉄道6000系のような思いッきり目立つ色ではないですが、この手の装飾を見っけた!とついつい天狗になってしまいそうです…鞍馬だけに(殴
荷棚の無い戸袋部分も含めて、吊革は座席の部分にしっかり備わっています。2010年の「こもれび」号には無かったハートの吊革、2018年までの間にどうやら愛が芽生えたようで、この画像ではしっかり映り込んでいます…(^^;;


床です。ベージュの床とドア周りに滑り止めという当たり障りのない色ですが、この滑り止めが車椅子スペースまで伸びているのはなかなか考えられていますが、後継車には引き継がれなかったようです…。

 
ドア周りです。左の画像は2010年、右の画像は2018年の中扉で、この8年の間の変化はあまりありません。右の画像は中扉ということもあり無人駅ではドアが開かない旨ステッカーが貼られていますが、前後扉にもそれぞれドアにはステッカー、鴨居部には路線図に運賃表、鴨居部の上には8年間でリニューアルしたワンマン運転のご案内…と細かい文字がビッシリ…(^^;;;
片開き扉は周りと同じアイボリーの化粧板を貼り、窓ガラスの押さえには黒いゴムを用いています。程良い速度で開く様子が微笑ましいものです。


荷棚の無い戸袋窓から側窓です。戸袋窓はドア〜ドア間で収まるような構成で、位置によっては2段窓が3つ続き、片側が戸袋窓になる部分と左右両側が戸袋窓、間2つが2段窓の部分があります。特に大きな荷物を持っている時には要注意ですが、決して叡山電鉄だけの特徴ではないと思います。戸袋窓の幅が広いから目立つだけで…。

 
紺色のロングシートです。ドア〜ドア間で整理券発行機が設置されている画像を左側に載せましたが、その分1人分座席定員が減っています。左は7人掛け、右は8人掛けと見ていますが…その計算でいくと公式webサイトの席数となぜか一致しません(^^; 一度しっかり図面を見てみる必要がありそうです。紺色のモケットは国鉄で使われていたものよりも若干明るく見えます。背もたれ薄め、座面のバウンドをしっかり感じるロングシートですが、700系の背もたれと座面を分けた座席よりも捻らないスタイルです。

 
車端部は3人掛けですが、3人座るとちょっと狭そうです。機器スペースを妻面に備えた区画もありますが、その分ドア〜座席の間の空間を狭めています。嗚呼、この違いが居心地に微かに影響してくるわけで…(^^;;
袖仕切りはパイプ形状で、どこまでも真っ直ぐです。この袖仕切りであれば、整理券発行機があった区画の方が幾分か過ごしやすそうです。

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