えちごトキメキ鉄道 ET122形[NIHONKAI STREAM]
 
  えちごトキメキ鉄道の「日本海ひすいライン」ではJR西日本のキハ122形をベースにしたディーゼルカーが投入されました。ET122形のうち、転換クロスシートとロングシートを備えた車両が6両、イベントでの使用も考慮したクロスシート車が2両、そして看板車両の1000番台「えちごトキメキリゾート雪月花」が2両の布陣です。今回はそのうちの1両、クロスシート車の「NIHONKAI STREAM」を取り上げます。
外観は青系でまとめてあるものの他の車両よりも派手な装い、カニやブリが描かれている様子はどこかお寿司の美味しいお店を想像してしまいそうですが…暖簾はどこにもかかっていません(^^;;
クロスシート車も他の車両と同じように普通列車の運用に就いています。今回も直江津駅で待っていたらこの車両がスタンバイ…運用によっては新井駅まで入線します。
(取材・撮影 えちごトキメキ鉄道日本海ひすいライン・泊〜直江津)

 

 

 


車内全景です。モケットがとにかく派手です(^^;; 2ドアクロスシートの車内で、イベントの使用を念頭に置いているからでしょうか、吊革はドア周りや車椅子スペースのみの設置になっています。
デッキの無い急行形気動車のような雰囲気も感じられますし、この車内でJR西日本最後の急行が走っていたら…なんて妄想を抱いてしまいそうですが、窓側には肘掛けがないし、通路は広いし…ちょっと一緒にはできないかなぁという印象です。


直江津方の車端部です。乗務員室との仕切りは見た目スッキリ、仕切り窓もなかなか開放的です。前面展望にも期待してしまいそうですが、このすぐ後ろが両開きドアで、乗り降りの動線になっているのが少し勿体ないような環境です。
向かって左側には非常通報機や排気口を兼ねた出っ張りがあり、これは通常仕様の車両でもみられます。右側の出っ張りは固定クロスシート車2両だけにみられるもので、何かが入っているようですが…この中に何が入っているかは、残念ながら伺い知ることはできません。(貸し切りのご案内などを見てもカラオケなどの案内は特段書いていなかったことから、避難はしごか折り畳みテーブルのどちらかが入っているのでは…と思いますが、この手の答えは数打てば…(^^;; )


泊方のドアと座席の間にはトイレと車椅子スペースを用意しています。これは仕方がないことですが、風光明媚な海側にトイレを配置していて、車椅子スペースから海を眺めるのは少々厳しいです。
一方、車椅子スペースにも荷棚が備わっており、座席の区画よりも一寸高い位置に設置しています。頭上注意の荷棚になるので荷棚自体設けることがなかなかない車椅子スペースですが…荷物が多い方にも重宝されそうです。

 
大きなドアのトイレとの仕切り、そして車椅子スペースです。車椅子スペースは暖房機器の他横方向への手すりを設けています。また、ロールカーテンが備わった窓周りも固定窓でスッキリしています。
トイレは車椅子対応の洋式のものです。中の画像は出しませんが、「男子も座って使ってね」との表記が壁に貼られています。日頃あまり見ない表記で、英語でもPlease sit down to pee!…ちょっと、可愛くないですか?!pee!って…(^^;;;


天井です。JRのキハ122形でも採用されているもので、ルーバー調のスッキリしたデザインになっています。固定クロスシート車の2両については照明に電球色を用いており、他の車両とは雰囲気を変えています。特別な雰囲気の演出…の一環だと思いますが、逆に、しばらく先にこの照明の色が維持できるか、他の車両と一緒になるか…によって、色々と見えてくるものがありそうです。


床は焦げ茶色をベースにした模様で、ここは他の車両と合わせています。


両開きの側扉です。ドアの前にはドアがあることを示す黄色い案内も施されていますが、それにしても、ステップがなくなったこと、両開きで乗り降りがしやすいことは新車ならではだと思います。一方、混雑時はこの部分にお客さんが滞留する恐れもあり、もう少し車内に入ってもらうことを考えると…吊革、もう少し長くても良かったのでは、と思うものです。
ドア自体は化粧板が貼られたもので、NIHONKAI STREAMを表したかの如く静かに開閉します。
ドア窓もあまり段差がありません。え、誰ですか直江津でディーゼルから妙高方面の電車に乗り換えたらドア周りのあまりの違いに(以下、自主規制… )


半自動ドアです。車内側は「あける」「しめる」の2本立て。車外側にはLEDによる表示が賑やかです。一番右のそれ、「あける」ボタンは光っているのに「出口」かつ「進入禁止」という矛盾が泣けてきます…(^^;; これ、ホームでの出庫点検時のヒトコマをたまたま撮っただけで、営業列車ではちゃんとアテンドしてくれます。


窓周りです。特段この車両のために変更…ということはしていないようですが、窓枠の下にテーブル設置のための金具がチラリ。窓際にはありますが、突っ張り棒と接続する床には金具はありません。試してはいないのでガッテンできませんが、きっと、うっかり棒にぶつかった暁には…
それにしても、直江津駅の駅弁をお供に風光明媚な景色を行く…というシチュエーションにはやや物足りない環境です。
窓は下段が固定窓、上段が内側に折れる格好で開閉ができます。


座席はすべて4人1組の固定クロスシートです。左右5組ずつ、40人が座れます。2021年の貸し切りの案内によると、アルコール持ち込み時の定員が20名ということで、コロナ禍の事情もあり分かる気がしますし、それ以外の場合の定員も30名ということで…あ、座席全部埋めなくても良いのかぁ…と思った次第。
で、画像は背面をご覧頂いていますが、テレビの放送開始前のカラーバーに見えて仕方が無いモケットです。金襴緞子をモチーフにしたそうで、沿線にゆかりのあるモケットを用いているとのこと。このあたりの仕事の丁寧さは株式会社イチバンセンならでは。実際座ると、蛍光灯の色合いもあいまって、そこまでモケットの派手さは感じません。

 
いつもの画角から撮影しました。もともと転換クロスシートを2脚置いていた区画にこの固定クロスシートを設置しているので、かなり足元には余裕があります。これなら向かい合わせに相席になっても足元があまり気にならないし、テーブルを設置しても驚くほど邪魔にはならないかなぁ…と。
若干背もたれに膨らみを感じますが、座ってみるとそこまで腰回りをサポートするものではなく、ストンと背筋が伸びるものです。加えて窓側の座席は窓枠の出っ張りが少々気になります。通路側の肘掛けは何に遠慮したのか幅を薄くセットしているので、窓側も肘掛けを設ければ窓周りの鬱陶しさやテーブルを出して飲食を…という時に余裕が出来たと思うだけに、勿体ないなぁ…と思う次第。


遠慮気味なのは肘掛けだけでなくこちらも。恐らく握り棒や手すりの代わりの…キャラメルです。お好きだったのはレイルマンクラブですか?ハイソフトですか??(^^;
吊革が無い車内中ほどで、着座している背後だと握るのに躊躇してしまいそうな位置、大きさの手すりはお呼びでないところですが…せめて握りやすいように中に窪みを設けることはできなかったのでしょうか。うーん、勿体ない。
 
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