会津鉄道  AT−350形
 
  なんともアンバランスな編成美ですが(^^;; 会津鉄道の看板「お座トロ展望列車」の「トロ」の部分です。トロというと美味しいイメージしか湧きませんが、トロ…も一口で食べるに違いないネコ駅長推しの会津鉄道、このAT-350形もだいぶネコ推しでした(^^;
2009年に登場した…とのことですが、ヘッドライトに既視感があるのは私だけではないと思います。なんとなく両運転台っぽいイメージを抱きますが、実は片運転台車で「お座展望」がいないと様になりません(^^;; 前面も角ばった窓が印象的で、上のRがなんともお洒落です。それでもハイデッカーな「お座展望」の顔に比べると大人しい印象は否めません。
近年鬼怒川温泉まで乗り入れる運用もあるようですが、この取材は普通列車の代走運用で撮影したものです。従って「お座トロ展望列車」のサービスは未知の世界、改めて乗ってみたいものです。
(取材・撮影 会津鉄道会津線・会津田島 他)

 

 

 


車内全景です。一目でわかるネコ推しの車内、この足跡をたどると…普通列車運用では何もありませんでした(^^;
冬季の取材だったため、窓ガラスをはめた状態で運用に入っていました。2ドアで「ほぼ」クロスシートの車内です。背もたれが低めに抑えられていることもあり、それなりの解放感があります。木目調の車内なので電球色でちょっと冒険チックに行きたいところですが、灯りは昼白色で現実的。それよりもトンネルに入ると…そこはお楽しみということで…。
誕生からさほど経過していない事もありますが、窓ガラスの設置や代走運用に滅多に就かないことなどから大事にされているんだなぁと思うくらいキレイな車内です。

 
左の画像は会津田島方の半室構造の乗務員室です。普通列車運用だったので液晶ディスプレイなどは作動していませんでした。このあたりの構成はいわゆる他の通常仕様の車両に合わせた格好…でしたが、ドアが前面に迫るような位置にくる車両は気が付けばこの車両くらいになりました。前面展望も愉快ですが、ステップがあるので足元には要注意です。
右の画像は会津若松方の車端部で、売店とポストを設けています。ここもドアの配置が全く同じで、左のドアの先には売店用のドアがあるため、あたかも「乗務員室を撤去して売店を作りました。」というストーリーを浮かべてしまいがちです。しかし、この車両は新造…安倍さんもバイデンさんもこれにはきっとビックリです(^^;;;


会津田島方に戻ってフリースペースです。車椅子スペースも兼ねているとは思うのですが、制服のかかった部分が見られなかったこともあり、車椅子ピクトグラムは見当たりませんでした。「お座トロ列車」運用時にはどうやら車内販売用のワゴンを置くスペースにも活用されているようですが、真相や如何に…?!
手すり、そしてこの機器箱にはスロープでも入っているのでしょうか。その先の黄色い板は恐らくステップを埋めるための物だと思いますが、取材時は特段活用されていませんでした。


天井です。照明がついた状態の物です。デッキ付近には換気扇が備わっていますが、それ以外はこの照明程度の大変質素な天井です。これぞトロッコ!といった体裁ですが、ちょっと照明器具がモダンかつお洒落で、ライティングで冒険心をくすぐるには猫の手も借りたいところです。
広告はありませんが、窓の上には何やら広告のような物が…お楽しみに。


床は紺の模様が入った物です。ドアの前には滑り止めのシートもスタンバイ。開放的な車内故に、床がキレイなのは意外とポイントだと思います。質感でフローリングを選んだ時のメンテナンスを考えると…これはこれで悪くない選択です。

 
ドア周りです。これも意外ですが、半自動ドアではありません。従ってボタンがありません。また、ここまでやるか…!と驚くほどカクカクしたドア窓が印象的です。会津鉄道の他の車両を見ても窓の四隅のRはしっかりとっている車両が多いだけに「この車両だけ…」というのが意外です。ドア周りにはスポットで照明を確保している様子も伺えます。
売店は商品の陳列とお金のやり取りをするであろうところ、2か所で展開しています。右の画像で写っているのは後者かと思いますが、ステップの存在には要注意です。
そそ、壁には「酒類販売管理者標識」も貼られています。やったぁ。


この時は窓ガラスが入っていましたが、それでもこの大きな窓と、外に手や顔を出さないように設置された手すりはさすがトロッコ車両です。この窓ガラスは戸袋は無く、必要に応じてはめ込む形になります。従って、とっさの雨に対してはどのように策を講じているのでしょうか…このあたりもいずれ、試してみたいところです。


4人1組のクロスシートは12組、他に2人1組のクロスシート2組、ロングシートが2人分備わっています。画像はクロスシートの背面の様子ですが、特段ここの部分については強いこだわりがありません。ただ、雨の吹き込みを考慮してかビニールレザー張りの生地を貼っていて、ツルンとしているのがトロッコ車両らしい備えで、他の席に描かれているような動物のイラストをここにも描けば良かったのにニャー…とつい思ってしまいました。


固定テーブルが絶妙な大きさでセッティングされたクロスシートです。ピンクのフレームが新鮮で、この座席のかわいらしさを前面に押し出す色になっています。一歩間違えると幼稚園バスに見えるのはご愛敬。
そこそこ詰め物も入っていて、そこそこ背中が当たるところを意識したスタイルはトロッコ列車の中ではまずまず安心して座れる車両ではないかと思います。出入りの時に窓側の席の人が出にくい…ということと、座席番号の表示がテプラ…という点が少し気になりましたが、板張りの座席に比べればなんのその。

 
なんだか売店の延長みたいになってしまった会津若松側の2人掛けクロスシートに対し、足元が盛大に伸ばせるのが大変嬉しい会津田島方2人掛けクロスシートです。排気管の存在がアドバンテージになっています。
さて、トロッコ車両としては良いのですが、この車両最大のポイントは「お座」と「展望」と真っ向勝負をしないといけないことです。つまり、身内同士の争いになるわけですが…普通列車での代走時、1番人気は「お座敷」でした。あとは拮抗していた印象です。「お座敷…珍しいね!」と言ってお座敷の掘りごたつで勉強していた高校生が特に印象的でしたが、ファミリーユースであればこのトロッコも十分面白いと思います。


なぜか背もたれが他の席よりも高いロングシートです。こうなってしまうと腰から上に窮屈さが出てしまいます…。また、この座席の反対側はフリースペースの壁…一応座席番号は振られていましたが、「お座トロ展望列車」は定員制なのが救いです。


トンネルの時のお楽しみです。ちょっと立って手すりにつかまって撮ってみました。
「お座トロ展望列車」の時の仕掛けはどうもこれだけでは無いそうです…。でもトンネルに入ったらこの車両は暗くなるので、足元には要注意です。
しかし、この時は暗くする必要が無い普通列車の代走。何個目かのトンネルで車掌さんが気付いたみたいで、慌てて照明をつけていました…。
 
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