東京メトロ  10000系
 
  2006年、東京メトロが初めて設計から車両を作りました。新たにできる副都心線への利用も視野に入れた10000系です。
茶色の帯を巻き、丸みを帯びた前面デザインが特徴的で、営団6000系以来端に寄っていた非常扉が中央に移ったこともあり、従来の営団の持つ感覚とはちょっと違うかな?という印象を抱きます。
現在は東京メトロ有楽町線をメインに活躍しており、西武鉄道、東武鉄道にも乗り入れています。今回の取材は実は東武東上線内で行っています(^^;; 副都心線開業後はさらに東急にも乗り入れる予定で、東京メトロの新車への意気込みが他社にはどのように伝わるかが楽しみです。
現時点ではは10両編成31編成の投入が決まっており、見かける機会も次第に増えてきそうです。
(取材・撮影 東武鉄道東上線・志木〜和光市)

 

 

 


車内全景です。作り慣れた雰囲気はそれとなくするのに、所々に真新しく凝った部分も見られるあたりに「東京メトロ最初の新型車両」としての並々ならぬ意気込みを感じさせます。個人的な話ではありますが、本当に久々に「一度でいいから乗ってみたい!」とデビューした時から思っていましたが、良い意味でその期待に応えてくれたな、という感じです。
も、もちろんうーん・・・という部分もあるにはあるのですが(^^;;;

車内は4ドアロングシート。07系のように変則的な座席配置は無く、ドア〜ドア間の座席は全て7人掛けです。


乗務員室との仕切りです。従来の営団の車両に同じく中央よりやや右側に乗務員室への扉が設けられています。思えば01系からずっと変わっていないわけで(^^;; 前面の非常扉が中央に移っても仕切りに影響はなかったようです。


一方大きく変わったのが車端部です。画像は車椅子スペースを片側に設けた2号車・9号車にある車端部ですが、妻窓が無いのにかなり奥行きを感じる車端部に仕上がっています。貫通扉とその周りが前面ガラス張りになり、さらに外側を明るい木目調の化粧板できれいに仕上げている効果がでているようで、かなり斬新かつ安っぽさを全然感じない車端部になっています。特に「前面ガラス張り」の貫通扉は特に真新しく、新型車両ならではの新しい息吹を感じさせるアイテムではないでしょうか。少々扉が重たいですが、それは今後の改良に期待しましょう。

何か酔っぱらった勢いで追突した日には・・・ご注意下さい(^^;;;


車椅子スペースです。森林公園・飯能方先頭車から2両目にある車椅子スペースについては吊革が黄色になっています。かなりあっさりした装いで、側面が白色の化粧板だらけ・・・というのが少々寂しく感じます。側面の化粧板を思い切って木目調にするなど、もう少し思い切ったデザインを施しても良かったかもしれません。
地下鉄故に短い乗降時間を考えてのことなのでしょうか、折り畳みの座席は設けられていません。

 
車端部、こちらは両側に座席があるバージョンです。左の画像が優先席、右の画像はそうでない所ですが、袖仕切りが大きいので実質的には吊革の色ぐらいしか違いがわかりません(^^;;;
営団6000系でお目見えした「編成の車内を1つの空間にまとめる」考えは10000系で復活したといっても過言ではないくらい、車内空間が置くまで見えて、空いている時はスカッとした気分になります。
欲を言えば連結部分のホロのネズミ色がモロ見えになっており、それがガラス越しに視界に入ると少し目障りかな、という気がします。これといって改善案が無いので(^^;;あまり大きな声では言わないようにします。


天井です。10000系は天井も凝っており、このような間接照明を思い起こさせるように中央部分の天井が周りよりも高くなっており、その部分の両端に蛍光灯が入ります。当初は左右の溝の中に蛍光灯が入る形だったのですが、車内の照度に問題があったのでしょうか、少しデザイン性は損なわれてもより明るく照らされるデザインに選び直しています。
デザイン性と機能性の両立がこのスタイルになったわけですが、近未来感を演じるには最高の演出ではないでしょうか。惜しむべきは吊り広告の多さと吊革。どちらも通勤電車にはなくてはならないアイテムではありますが、周りのデザインの変化についていけていないような雰囲気が出てしまっています・・・。


床は黄土色の明るい雰囲気になっています。座席のモケットともバランスが取れています。

 
側ドアです。ドアそのものは特段目新しいものはありませんが、鴨居部分には液晶ディスプレイが二つ並んでおり、扉の左右には握り棒も兼ねた半円カバーがあります。握る形が限られている関係で乗り降りする際には少々不便な形状ですが、最近の新型車両ではよく見かけるようになりました。
右の画像は液晶ディスプレイのアップで、左は延々広告を、右は停車駅や行き先などを図も用いて表示しています。表示はJR東日本のE231系500番台と同じデザインで、東京メトロオリジナルの画面・・・というわけではありませんでした。
なお、投入当初は右側のディスプレイだけでしたが、その後2台体制になっています。


窓を中心に座席全景です。袖仕切りから始まった握り棒は天井まで到達しており、非常に大胆なデザインになっています。網棚と袖仕切りを一体的に魅せるデザインはやはり車端部同様営団6000系シリーズを受け継いだと考えても差し支えはないかもしれません。そして窓の上には透明の板をメインに網棚が設けられています。ここは単純にコストダウンを狙ったのでしょうか?


そして座席です。まずはドア〜ドア間の7人掛けです。相変わらず派手に直角路線を突き進んでいます。少し座面のクッション性は増したとはいえ、ずぽっと型にはまるような座り心地はそのまま。見た目こそ洒落たカフェの座席を並べたような面持ちで、モケットもベージュの好感が持てる柄なのですが、居住環境と居住時間が違う鉄道車両においてそれをそのまま持ってこられても・・・ねぇ・・・。

 
車端部は同じ座席の3人掛けバージョン。副都心線はドアの位置を合わせるため、少なくても副都心線直通列車では車端部の座席配置が会社によって異なるという事態は避けられそうです。左の画像は通常のモケット、右の画像が優先席バージョンです。ちょっと見難いですが、7人掛け同様バケットシートを採用しています。
座席は全席片持ち式になっていますが、東武鉄道がドア締め切り機能を昔から採用しているように埼玉の冬は風が強く、どこまで耐えることができるかが楽しみなようで、心配です・・・。その暖かさを守る座席下のヒーターがどことなく10000系のデザインセンスから外れているような気がしてなりません。


そして袖仕切りです。アルミ製ということでリサイクルも考慮したそうです。
色の感覚は人それぞれだと思いますが、個人的には鉄道模型の未塗装キットの色を思い浮かべてしまいました。特に握り棒と袖仕切りの接合部分はそのように感じてしまいがちで、悪く言えばちゃちく見えてしまいます。
かつて東京都のイチョウのマークを施したガードレールで曲線と曲線がぶつかってできる鋭角に衣服が巻き込まれて破けるという事故が何件も起こったことを考えればよく工夫された処理になりますが、透明のパーツにして目立たないようにしても良かったかもしれません。



それにしても・・・このガラス張りの貫通扉はグッとくるものがありました。
やがてこの形態が当たり前になってくると何の面白味も無くなってくるのかとは思いますが、今まで霧がかっていた「未来の通勤電車」への道筋が少しだけ見えてきたような気がします。
(最後の画像だけ少し補正しました(^^;; )

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