ざっくり比べました。
 
  ということで、見つかってしまいました(^^;;

ダークサイド…というほどではないのでご安心を、オンタイムB面へようこそ。
ころころ仕様が変わった小田急と、あまり変化が無かった京成。このコンテンツでは、2010年に撮影した画像を中心に…小田急が標準化車体に大きく舵を切った2次車以降の車内と、2013年に撮影した京成の車内を比較します。どちらも日車式ブロック工法で作り上げています。

 

 

 

 
撮影時間帯、機材全てバラバラなので多少の見た目のブレはご容赦ください。
なお、このコンテンツ、ここからは左の画像が京成、右の画像が小田急で並べます。
前者は3ドアロングシートで、都営浅草線に乗り入れるならこのドア配置でしょ!というお決まりのスタイル、後者は4ドアロングシートで、こちらも特段変更する理由は見当たりません。
戸袋窓をなくし、床にフットラインを配し、蛍光灯は剥き出し…パッと見て、同じように見える部分はそれくらいです。

 
乗務員室との仕切りです。都営浅草線乗り入れの関係上ドア位置がほぼ決まっている京成3000形は仕切りとドアの間に2人掛けの座席を設けています。左右対称の仕切りは特段都営浅草線縛りということではないのですが、前形式からの踏襲でこうなったのでしょう。
逆に前形式から踏襲しなかったのが小田急3000形の仕切りです。運転台等のスペース拡大を狙って若干仕切り扉を右にずらしたそうで、何ならこの共通点を探る企画的には「なんてことをしてくれた!」と叫ぶわけです(^^;;。
どちらの形式も仕切り窓をそれなりの広さで確保しているのが嬉しいところです。

 
車端部です。京成3000形は5人掛け、小田急3000形は3人掛けのロングシートが展開しますが、優先席の配置は両者で異なり、小田急に至っては地下鉄千代田線の仕様に合わせるため、優先席の位置を3000形増備後に変更しています。
共通点としては妻面の非常通報機や消火器の有無くらいでしょうか。この企画…成立するのか?
 
ちょっと画角が異なってすみません。優先席のある車端部です。2013年の京成3000形は片側優先席、もう片側は通常モケット、黄色い吊革の組み合わせですが、現在は両側とも優先席です。京成と小田急の内壁の色の使い方が異なる点も注目です。
京成は画像のとおり貫通扉を片側のみ設けたり、どちらも設けていない車両もかつて取材したことがありましたが、この辺りはその後どうなったのでしょうか。小田急は当初からどちらの車端部にも設けていますが、扉両脇の手すりはありません。

妻窓が無い分どちらも広告を設けていますが、京成は妻窓を有している車両を考慮してステッカー、小田急はポスターによる掲示です。消火器箱のデザインも異なりますが、小田急3000形の出っ張りは京成3000形を見習って何とかならないものかと小一時間…。

 
車椅子スペースです。小田急3000形の車椅子スペースは折り畳み座席に腰かけられる状態のもので、今は原則折り畳まれています。折り畳まれるとその分の出っ張りが気になるところですが、製造当初のこのあたりの考え方の違いも興味深い所ですし、今や別目的で京成に折り畳み座席が登場しているのを見ると、なんとも不思議な関係です。
窓上の握り棒、窓下の握り棒、非常通報機は概ね同じような位置についています。
車椅子の固定器具は京成3000形のみの設置です。

 
天井周りです。天井から側壁にかけての広告枠の丸みが似ているくらいで、ラインフローファンの吹き出し口、周りの化粧板、蛍光灯の設置部分、つり革の支持方法…挙げればキリが無いくらい違うところだらけです(^^;; なお、京成3000形は後年吹き出し口の素材がアルミに変更になっていますが、向きに変更はありません。

 
床です。どちらも前の形式がそうであったとおりさりげなくフットラインを形成していますが、実態は全く異なるデザインです。特に小田急の模様は他ではあまり見ないもので、初めて登場した時の「天井から壁に至って床まで全てが新しくなった!」感覚を床からも与えてくれた記憶があります。

 
ドア周りです。LED表示器があるドアをピックアップしましたが、京成3000形はLCD表示器に切り替わっています。
両形式の数少ないポイントで、「3色LED、7文字表示」という共通点があったのですが…(^^;;;
京成はステンレス地のドア、小田急は化粧板を貼って貫通扉同様ギラギラ感を抑えています。優先席付近の荷棚の高さを下げていますが、片側だけ下げていた京成はその後どうしたのでしょうか…。優先席の位置を変えた小田急はその後どうしたのでしょうか…。なぜ、全ての荷棚の高さを低くしないのでしょうか…。

 
LCD表示器が設置された後のドア周りです。京成3000形のドア付近の黄色い滑り止めはドアの位置もわかりやすくなってGoodです。
京成3000形は既存車両の改造で設置された車両が多いですが、小田急3000形は新車時の仕様変更で設置しています。よって、小田急ではLED表示器のままの車両も健在です。小田急でもどうやら2画面に更新した車両もいるようで…と気が付いたのはつい最近のこと、いかに取材班が小田急に乗っていないかがバレてしまいます(^^;;;

さて、
LED表示器の時は両車ともに座席下に設置されていたドアコック、小田急3000形ではドアの上に移っています。地下鉄千代田線乗り入れの東京メトロ、JRともにドアの上が定番で、それに合わせた格好でしょうか。共通点を探るこのコンテンツで言うならば「喝!」です(^^;;
なお、ドアコックといえば京成3000形には全てのドアが手で開くようになるハンドルが一部の戸袋部分についています。

 
窓周りです。こちらも似ているのは荷棚のパイプ形状くらいで、京成3000形は都営浅草線乗り入れ上荷棚とロールカーテンがマストアイテムになります。小田急3000形は前系列の考えを踏襲してカーテンを省略しています。
スタンションポールは画像ではどちらもドア~ドア間1本ですが、京成3000形は車端部の優先席にも1本投入し、小田急3000形も負けじと?!優先席に1本設置したり、ドア~ドア間2本にしたり…日々是改良の書でも貼っておきたい変貌っぷりです。

 
座席です。怒涛の合格点は京成3000形の座面の厚みを以てバケット形状独特の底つき感を和らげた8人掛けロングシート。形状をよりはっきりさせ、座面も硬めにセッティングして姿勢よく座れるようにしたのが小田急3000形の7人掛けロングシートです。同じ時期の車両でも座席の形状に違いがみられるのは面白いところです。モケットの模様は小田急3000形が凝っている様子が小さい画像からも伺えます。
座席下ヒーター、角度やスリットの形状が似ていますが、このあたりは同じ製品を用いているかもしれません。また、座席下の出っ張りも気になりますが、京成3000形は2か所、小田急3000形は1か所見えます。日車でモックアップを作ったタイミングで片持ち式ロングシートは想定していたと思うのですが…出っ張り、気になりますねぇ…。

 
車椅子スペース隣の座席です。ここの袖仕切りは窓の下で完結させる必要があります。小田急3000形は他の袖仕切りに合わせた形状の上に手すりをうまいこと設置しています。一方、京成3000形は3700形に先祖返りしたような袖仕切りを用いています。

 
優先席で車端部の座席を比べてみます。京成3000形はスタンションポールを配置していますが、小田急3000形もスタンションポールを設置した優先席があります。小田急3000形は座席下の出っ張りと妻面のモケットが気になるポイントです。
モケットは京成は青系、小田急は紫ですが、京成の通常モケットは紫ということで…いよいよ頭の中がぐちゃぐちゃばきばきになってきます。

袖仕切りは京成の形状は京王など他の私鉄でも見られるタイプ、小田急の形状はオリジナルのものになります。どちらも内側に窪みを作っていますが、その出っ張りを厚みの中でうまく処理しているかどうかが大きな違いです。
なお、どちらも経年が少々気になります…。

■まとめ
(予想どおり)思ったよりも、似てねぇ~!!
「ハブ対マングースの戦い」を外野から解説するも、疲れたので屋根裏部屋に逃げましたみたいな心境ですが、きっと優秀な専門家が探し出してくれることでしょう(^^;;;
今回は優劣抜きで日車式ブロック工法の2車種を比較しましたが、別の工法ではどうなのか、別の会社どうしではどうなのか、この手の比較は読む分にはなかなか面白いと思います。

ここまで茶番も含めてお付き合いいただき、ありがとうございました。

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